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上映会の感想(その①)

2023年4月23日にて学生サークルを中心に全国にある自主制作アニメの制作団体が集まり、出展作品を上映して交流を深め合うイベント"全国自主制作アニメーション上映会(通称あにうえ)"が開催されました。

前回から1年振りの開催となります。今回は6回目となります。期間が大きく空いたこともあり、上映作品数が21作品(リバイバルを含めると26作品)となります。今回も私はオンライン上映での視聴をなりました。視聴した21作品を感想していきたいと思います。

前回の記事

(注意)私がオンライン上映での視聴をしての主観的な感想となります。場合によって辛口なコメントになります。何卒ご了承のほどよろしくお願いいたします。

双翅軍雷攻・予告編

制作: ペキサイト

日常生活において鬱陶しい存在が人類へ反逆する予告編でした。日常生活の片隅におきる小さな戦争を感じさせました。異なる視点を主人公をして描くことで、価値観が異なっているのに興味深い作品でした。
3DCGがとても良く、戦闘機の飛行シーンでのカメラアングルにリアル感がありました。
予告編でありながら、あからさまの死亡フラグを立つのが面白いです。
本編の公開を楽しみにしています。

ますますます! 予告編

制作: 千葉大学アニメーション研究会

『女子高生×○○』といったアニメの予告編でした。
キャラクターの女子高生たちは可愛いですが、本作は『数学』と言う要素を女子高生たちにどう融合するか正直ピンと来なかったです。予告編を見る限りでは女子高生たちのドタバタ劇場にしか見えなかったです。本編で電卓、方式、法則、グラフといった数学要素をあることを期待しています。私はキャラクターが素敵なので、アクセサリーなどの飾り物に『+、-、×、÷』を入れると面白そうかなと感じました。

レプリカ

制作: 千葉大学アニメーション研究会

先程の『ますますます!・予告編』とは異なるジャンルの作品。
映像制作をしている私には経験したことがある挫折の一つをアニメに表現しているのに共感するところが度々ありました。
内容としては悪くありませんでした。ただ、3DCGの不自然さが際立っていました。特に煙草は吸った後とは思えない質感でした。僅かな煙や黒焦げがあると違和感が軽減した気がしました。あと、前半と後半で作画の描写に落差を感じました。前半はリアル感が強めて、激しい演出があるのに対し、後半は単調気味になっている気がしました。落差感が大きかったのでムラがないように作画の描写を均一にしたほうが良かった気がしました。

シロクロ

制作: 東京造形大学アニメーション研究会 4poST(アポトス)班

サイレントによるモノクロアニメでした。人物の動きや描写をリアルに描いていますね。モノクロならではの演出表現は上手かったです。ただ、背景美術でクオリティに足を引っ張っている気がしました。背景美術を良くすると人物との雰囲気がマッチしてクオリティが相乗してくれると感じました。

ドライビングスクール

制作: 東京造形大学アニメーション研究会 4poST(アポトス)班

自動車教習所を舞台としたショートアニメでした。
作画の下書きが残っているせいか?線に粗っぽさを感じました。一部、線が綺麗な箇所があったので、違和感のない範囲で作り直すと粗っぽさが軽減すると感じました。北海道に関する会話は本作との繋がりが見えてこなかったです。地域ネタより自動車教習所の要素を強調した方がタイトルとの繋がりがあると感じました。

【余談】

今回は第1部の前半を感想しました。

余談になりますが、全国自主制作アニメーション上映会で東京造形大学が参加されるのは初めてではないでしょうか。
東京造形大学出身で映像作家と聞くと、この間『映像作家100人 +NEWCOMER100 』という書籍からしょーた山下諒のお二人が有名です。
お二人は卒業後もTV番組など多岐に活躍されています。

今後、全国自主制作アニメーション上映会からプロの映像作家が輩出しているのに期待しています。そのような上映会は本当に少ないので貴重です。

以上で感想(その①)を終えます。

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