面白い小説にあるモノ
面白い小説にあるモノ
最近読んだ本、または読み始めた本
池澤夏樹さん の世界文学全集から、
ナボコフの賜物と、
メアリーマッカーシーのアメリカの鳥
片田珠美さんの「自己正当化の病」
小説の方で多いテーマは、アイデンティティ・クライシスです。
ナボコフの方は、1920年代にドイツへ移住した亡命ロシア人が主人公。
マッカーシーの方は、イタリア系ユダヤ人を父に持つ青年が主人公で、反米感情高まる近代アメリカに嫌気が差し、フランスに住む話です。
読みやすさで言えば後者の方が上ですが、賜物は、虚無的(※頽廃的ではない)な幻想小説で好きな雰囲気でした。
はてなのブログで感想を書いていた人がいて、わかりやすかったです。
https://odd-hatch.hatenablog.jp/entry/20140411/1397173728
ほそぼそとながら、ロシア語を勉強しているおかげか、いくらか読みやすいように感じました。
けれど、分からないことがあって、
スパイオブブリッジのセリフにあった、a standing man, 不屈の男
ロシア語発音でストイキームジィクだったんですが、
мужик?
男は、мужчинаだと基礎ロシア語のテキスト最初の方で習うのです。
複数形はмужчины
主格で格変化しないはずです。
お百姓という意味だとネットで調べて読んだ気もするのですが、はっきり分かりません。
さらに、ナボコフのロリータ
小林和夫さんの「頭じゃロシアは分からない」
ついでに京極夏彦さんの京極堂シリーズ新刊が発売されていたので購入しました。さらに、夫婦で小林和夫さんにハマり、エルミタージュの緞帳と、一プードの塩というドキュメンタリー本を二冊。
本を、読む時間が足りない。
もちろん書く時間も足りない。
私の読書癖としては、スーッと本の世界に入り込むと一時間〜二時間は、そこに没頭するんですが、気が散り始めると、休憩が必要な合図です。
しがない兼業主婦ですので、一時間〜二時間を毎日捻出することはなかなか難しいです。
10代から20代、20代から30代になって、読書傾向が、少しずつ変わってきました。
小説から歴史モノ、ドキュメンタリーや、あと数は読まないけどビジネスと、少し幅が広がり、小説は、超有名作家のHさんみたいなやつへの興味が薄まり、詩的要素のある重厚な作品を好むようになりました。
直木賞は結構読むけど、芥川賞作品は、私ごときでは若い新人さんの良さがよく分からなかったりするので、あまり読まなくなりました。
同士少女よ敵を撃て、は、すごく面白かった。
自分的に、瞬間最大風速は凄いけど、覚えてられない記憶にも残らない作品をそもそも読まなくなった。それは、詩的要素がなく、どんでん返しや伏線回収などクライマックスが全てで、あらすじを読めば概ね満足してしまうような作品です。
タイトルを忘れてしまったけど、文庫本を買って二時間で読めてしまった推理小説をきっかけにして、こういうのはそんなに読まなくて良いかなと思いました。
普通に面白かったし、友達に勧められたら絶賛すると思うけど、広告でよく見るからという理由でわざわざ二時間かけるのは、勿体無い気がした。
確かカバーの作者紹介に、上智大学出身と書いてあったのを覚えています。
超自由な散文詩よりは、独学でも古典に精通している作者の詩のほうが面白い。
詩は音楽に繋がっているから、音韻を大事にする詩を嗜む人の書くものは、記憶に残る。
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