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騙されないのなんて、簡単よ

暑いですね。
なんでも2週間前の酷暑よりマシですが。 



騙されないのなんて簡単よ


「詐欺とは何か?」という応答で、

漫画・かケグルイの登場人物、詐欺を生業とする尾喰家当主のセリフに、

「主観です」というものがあります。


どんな視点から見ても、嘘、ということは存在せず、主観によって人は騙されたかどうかを決める、ということですね。


 なんだか、騙されたという悲しい記憶をお持ちの方には切ない話ですが、ご心配には及びません。何を隠そう、私は超騙されやすく、まず人の良いところを見てしまいがちで、よくバカを見た気分になります。

 けれど、三つ子の魂百までもと言いますか、人を疑ってかかるのはとても疲れるし、ただでさえ被害妄想が激しいので、確証の持てないところで、嘘だなんだと疑うのはよそう、と、もう、騙されようがなんだろうが、人を信じられるのは、馬鹿だと言われようが長所じゃないか、と、そういう開き直り方をするようになりました。


 詐欺師や体の良い嘘に騙されないようにするためのポイントは、単純です。

 人間の欲、性欲、物欲、すなわち、お金や性を搾取されることにだけ気をつければよいのです。


 ネット詐欺は高度化していますけど、お買い物でクレジットカードを登録するとき、どれだけお得でも、セキュリティの二段認証を基準にすれば、大体の人は、詐欺のリスクを下げることができると思います。


 ネット広告は「ほぼ詐欺」というと風評被害ですが、まあ、ほぼ詐欺と言っていいくらい、なぜなら「実物よりよく見せる」のが基本戦略だからです。

 自分の意識と差があるのは当たり前で、それを鑑みるに、ただ単に広告を見て買い物した、それを詐欺と感じたことがある人が、ほとんどなのではないでしょうか。



 さて、騙されやすい人が気をつけなければならないことは、もう一つあります。

 それは、良心とか世話心をくすぐられやすい人です。

 これも詐欺としては、一つの方法を確立しています。寄付金を募るために、あいて貧乏な格好をしたり、子供連れで憐れを装ったりするような。

 思うに、私のような中流〜上流家庭で、特別な苦労なく育った女性は、安易に「この幸せを世間に還元したい」などと感じがちなので、騙されやすい人が多い気がします。


 漫画・かケグルイにはもう一つの名言があります。

 「騙されやすい人とは誰か?」という応答で、尾喰家時期当主は、「答えは一度騙されたことがある人だ」と言います。

 それに対して、尾喰家の異端と言われる嘘のつけない茨は、「普通、一度騙されたら警戒するんじゃないか?」と、問い返します。

 一度騙された人は、理不尽な目に合ったと感じ、サンクコストの原理で、幸運を望む気持ちが強くなります。

 これが詐欺師にとって、騙しやすい土壌となるというわけですね。

 傍から見れば、そして、離れて見れば、似たような詐欺に引っかかりそうになっているのに、まさか同じではないだろう、今度は大丈夫だろう、私も成長した、と、自分がそうであってほしいという見方を並べてしまうのです。


 はっきり言って、しょうもない人に恋しちゃう病気も、こういう心理メカニズムと思うのです。けれど、恋ならまだ、本人が良いなら、なんでも良いのです。


 あまり無いことですが、自分を極限まで蝕み、最悪、死にいたらしめるほど騙されやすい人もいるようなので、そういう場合はなるべく早く自覚した方がよいと思いますね。



 嘘というのも所詮程度のモノで、難しくなるのは、むしろ「騙されやすい人が嘘を言うこと」です。


 詐欺師になると、前述の通り、お金とか性欲を満たすためとか、大体思惑が決まってくるため、目的のための手段としての嘘は、パッケージが似たりよったりになり、複雑になると、ボロも出やすくなります。

 騙されやすい人、というのは、逆をいうと自分をも騙しやすい人、です。


 そういうタイプは、自分の嘘を脳内で正当化していたり、八つ当たりを被害者の正当な復讐としてすり替えていたりするので、迷いがありません。

 すると、どういうことになるかというと、相手からすると、お金や体を狙われる、ということは無いんですが、「意図不明の嘘をつかれる」となり、人がよいと鴨にされてしまいますし、難しいこととなります。


 こういう場合、ちょっと危ないと思ったら、自分が無償で差し出せるもの以上のものを与えないことが鉄則です。


 と、いうのは、かつて私は、ちょっとおかしいと思いながらも、

 人間っておかしなところがあるさ、とか、これも人縁とか、いろいろ好意的に捉えようと努力して結婚してしまい、ゲスな話のネタになるという以外に笑えもしない男と一緒になったことがあります。


 彼は、私と離婚した5年超の間に再び結婚・再び離婚し、2回目の結婚で、キープからステディに昇格したフィリピーナ愛人と関係を持ち、今秋結婚する予定らしいです。


 子供は元奥さんトの間に二人、今の恋人との間に一人。彼は、私と結婚している間に、「私がストーカーになった」といいがかりを付けて非正規の仕事を辞めています。そんな感じなので、もちろん3人の子供を養う甲斐性はありません。

 元奥さんには、病気だからといって婚姻費用や養育費の支払いを拒否、フィリピーナ愛人は、結婚の約束を取り付けるまで給料を惜しみなく渡して頑張っていたみたいですが、それも苦しくなり、自称経営者のメッキが剥がれ、秋にはどうなるのか、下世話な関心をくすぐられまくっています。

 

 元旦那の経済能力の話をすると、彼は、一応現在NPO法人の理事長(年収200000万円、支出180000円)、マンションの一階テナント家賃100000円弱を借りて、カフェを開業、高齢の母親を店長すえて自分をオーナー、さらには保険業まで開業したらしい。

 ここまで見て思うのは、「下手な動きをしないワンちゃんの方が可愛げがある」という。これは暴言申し訳ないのですが、もうちょっとオブラートに包むと、彼は「肩書」や女とヤるという「刹那的欲求」のために、全力を注ぐわけですね・・・

 


 悪趣味の誹りを免れませんが、今は私の生活と関係が無いので、ただ面白いです。それでも私は、善良な小市民として、また、人の心を失っていないので、元旦那との共通の知りあいから、お金の無心をされたのだが、と、彼を訝しむ相談をされたとき、絶対に貸さないように忠告するだけです。


 幾度か聞かれて笑わないように必死なのですが、お金の無心についても、投資詐欺、みたいなことを仕掛けてくるようなのですね。

 先程書いたような、経営者の肩書を並べて、自分にお金を託すのは投資だ、的なこと。

 

 もちろん、これは犯罪です。

私も反省すべき点なのですが、かつて私は、元旦那との調停離婚において、私の方が「相手のことを好き」という体で進めました。

 なぜかというと、普通は離婚したい方が、協議離婚を望むも相手が応じないわだから弁護士を雇って調停離婚だ、裁判だ、という流れなのですけど、元旦那はめちゃくちゃで、離婚したいから逃亡、けれど(お金が無いので)調停は私が起こすのを待つ、という・・・何が大変って

 こちらが調停を起こすのは良いとして、弁護士という代理人相手に事情を説明するのが大変なんです。

 

 私が怒って自分の言い分を並べるばかりなら、代理人に、元旦那の人間像や行動予測を伝えることができないわけです。

 弁護士に相談というのは、カウンセリングというより言わば作戦会議。まずは離婚はしたくないです、あなた(元旦那)は、なぜ離婚したいのですか?と、そういうスタンスで、行こうということになったのです。

 

 たまに、スピード離婚という事実をうけて、慰謝料目当てだったのではないかと邪推されますが、これは、離婚をよくわかっていない方の意見と思います。


 元旦那の経済状況はわからないでしょうが、協議離婚と調停離婚のコストパフォーマンスを考えてみてほしいのです。


 協議離婚→調停離婚→裁判、この順に、コストパフォーマンスは悪くなります。協議離婚で婚姻費用と慰謝料数百万をもらえるよう、努力したほうがよい。

 調停離婚からは、代理人への各種書類作成、相談、成功報酬と、ワンアクションごとに、どんどんお金も時間もがかかります。


 はっきりいって消耗戦です。

それゆえ「結婚詐欺師」というものは、普通「結婚しません」。結婚詐欺師というのは、持参金とか結婚費用を前倒しでせしめる詐欺です。

 本当に結婚しちゃうと、いろいろ足が付きやすくなります。


 では、元旦那のような、結婚しちゃってからぐちゃぐちゃしている人は、一体何がしたいのか?

 問題はココですね。

 私は、今をもって、元旦那が悪人では無いと信じています。調停離婚のときも、前述のようなスタンスでいくと、

「何が何でも離婚する、結婚継続などとんでもない」と、わざわざ文書で示してきました。

 そのうち不快を通り越して、不思議な気がしたものです。


 なぜ、いろいろと嘘をついてきた人なのに、「自分が嘘をつかれているかも」とか、「これは建前かも」と、疑ってみたいのかしら??

 


 このとき、私は元旦那さんに「騙された」ように感じているわけなのですけど、終始、まるで自分の方が被害者と言わんばかりの元旦那さんが演技しているとは感じませんでした。

 本当に、自分のことを被害者だと信じていたと思います。

 それまで、極端な話、デスノートの夜神月とか、頭の良い人に操られ切り捨てられるのが恐怖であり、自分より頭の悪い人に怯える必要はない(失礼な書き方ですが)と、そう思っていました。


 けれども、なんと表現するのが適切か分からないのですが、相手は嘘をついているつもりじゃないのに、私の方では、嘘や矛盾した理屈を繰り出してくる人と、この世知辛い世の中で、関わりを持つと、頭の良し悪しに関係なく、とっても疲れることがわかりました。


 刹那的な欲求を満たすための言動に、意味なんて無いんですね。

 性欲とかお金とか、騙そうとしてくれれば分かりやすいのですが、その点、ある程度詐欺師として円熟すると、パターン化するので、つまらないです。

 で、あれば、定石にハマらない被害妄想狂の嘘つきの方が、振り返ってみると人として面白いのですが、近づき過ぎると神経がすり減ります。


 微妙なバランスを取るのは難しいので、自分が思う以上に距離を取ったほうが良いと思います。1.5倍くらい心の距離を離す。


 

 それだけの距離を取ると、騙されたと思うことが、ほとんど無くなります。




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