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猫を保護する正義


猫を保護する正義



YouTubeでこんな動画を見ました。


地域で野良猫を去勢したりする、猫保護活動をしているユーチューバーさんらしい。


生後6ヶ月程度の雌の子猫が、近所の野良猫(雄)との間に子を設けてしまった、ということで、


子猫が産んだ子猫(ややこしい)三匹を保護し、さらに母親子猫と父親猫を去勢する、というストーリーなんですが、


父親猫をどうして先に去勢しておかなかったのか?と、投稿主を責めるようなコメントが、けっこうついていました。


動画の中に、父親猫を捕獲器に捕まえたというテロップはあるのですが、「近寄るのも恐ろしいくらい暴れた」という文字だけで、動画はありませんでした。


結局、内側から格子を開けられるくらい賢い猫で、逃げられてしまったそうです。また、野良猫なので、警戒心が強く、そのあと投稿主には二度と姿を見せない。


保護猫活動家に言わせれば、雄猫から去勢するのはセオリーらしいですが、動画を見ていると、体格が良く警戒心の強い雄猫は、雌猫より遥かに去勢しづらいことが、なんとなく察せられます。


動画で何を読み取るかは自由だと思うのですが、昔、SNSが無い時代は、「共感者」なんてそう簡単に見つからないですから、自分でやってみるか、自分で出来ないことは、近所に頼むしかありませんでした。


保護猫活動を地域で行えるというのは、今の時代、素晴らしいことだと思うと同時に、


せっかく様々なコンテンツから「どうして?」と知的好奇心を刺激されるのに、


いろんな人が正しい知識を教えてくれて、バイパスとなることで、


「正しいことをやり続けるための苦労」っていうものが、ほとんど省みられなくなっているのが、惜しいです。


大枚かけて、ユーチューバーや芸能人が自分の愛玩動物に惜しみ無くお金を注ぐのは、まあ本人の遊興なので、誰かに非難される筋合いはないと思いますが、


人間と同じで、誰からも省みられない、貧乏猫、影響力を持たない猫のほうが、圧倒的に多いんです。


YouTubeを見る者は、保護猫活動していますという人に、いくばくかの投げ銭をするだけで、良いことをしている気分になれるのでしょうが、


そういう「善行の軽さ」が


「熊を殺すのは可哀想だ」

(誰が輸送するの?誰がそのコストを負うの?ということを考えなしに、麻酔して山に返すべきだ)などという、安直な発想に繋がっていくんじゃないでしょうか。



お金のことはもちろんですけど、仕事しながら、近所の野良猫を去勢するために行動を把握して捕獲する…なんて、猫の幸せとか抽象的な話はおいておいて、猫に深い愛情がないと、実行は出来ないと思います。








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