共通テスト2022 化学基礎

2022年の化学基礎の解説です。非常にざっくりですがよろしくお願いします。私自身の平均点予想は27-28(/50)と、やや易~例年並の難易度だと思います。理系の化学はこちらからどうぞ。

大問1 計算絡みの(6)(7)(9)がポイント。

1.オキソニウムイオンの電子の数は10個なので①を選びましょう。11個なのは陽子の方で、陽イオンとなるためには電子を1個放出しなければなりません。

2.イオン化エネルギーは原子半径が小さいものほど大きくなります。すなわち正しい順番はHe>Ne>Arのハズです。答えは③です。

3.計算はするまでもありません。同位体で化学的性質が大きく変わると言うことはありません。答えは②です。

4.秒殺問題。セッケンの水溶液は弱塩基性です。答えは④です。

5.アの水が酸なのでCO₃²⁻は塩基、イの水は酸、ウの水が塩基なのでHSO₄⁻は酸、エの水は塩基となります。酸はイ・ウなので答えは④となります。

6.硝酸(A)の方が電離度が大きいので電離している酸の物質量はA>Bです。体積と密度が同じなので、質量は同じです。となると、物質量の小さい酢酸(B)の方がmolが多くなるので中和に必要になるNaOHが多くなります。すなわち、A<Bなので答えは②となります。

7.NaOHのmol/LをCとおくと、C×8.0/1000=2×0.050×10.0/1000→C=0.125mol/L、よって答えは③です。

8.鉄の表面を亜鉛でめっき(コーティング)するのがトタンです。目的は問題文にもある通り、鉄の酸化防止です。答えは①です。②は消毒作用、③は乾燥剤(湿気防止)、④はベーキングパウダーです。

9.1000×48.0/100=480kg、Feのmol質量は56、Fe₂O₃のmol質量は160であり、Fe₂O₃とFeの反応比が1:2となるので、Feの質量をm(kg)とすると、480/160=m/56×1/2→m=336kgより、⑤が正解です。

10.1molの金属Aから2molの電子が流れるので②を選びましょう。

大問2 (14)(15)の出来が大きなポイント。

11.秒殺問題。エタノールはアルコールなので中性です。答えは①です。

12.問題文が長いですが、要は1個1個の正誤を判断していくだけです。グラフより、1gの液体を蒸発させるのに必要な熱量はエタノールよりも水の方が大きいです。よって、答えは④です。

13.水と混ぜ合わせるエタノールは原液とあるので水は含まれていません。そのため、エタノールが~Lという表現はあり得ません。次に、質量%濃度が10%となるためには、「溶質/溶液(溶液+溶媒)×100=10)を満たせば良いので、エタノールは100g、水は900gとなります。答えは①です。

14.今回一の難問です。原液が1000gあると仮定して解いていきます。1/10が蒸留液、9/10が残留液なので、蒸留液が100g、残留液が900g。蒸留液の50%がエタノールだから、エタノールは50g。残留液中には100-50=50gのエタノールが含まれているので、質量%濃度は50/900×100≒5.6%となり、答えは③となります。

15.水溶液100gの中にエタノール50gが含まれた蒸留液を更に蒸留させます。この蒸留液の質量%濃度は50%ですので、グラフのEに注目しますと、蒸留後に78%になったと読み取れますので答えは③です。

皆さまとの出会いに感謝、略してC₁₀H₂₂です!

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