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~太陽の通る道は神様の想いが通る道~vol.30 令和5年の出雲の神在月のレイライン

令和5年の出雲大社の神在月に執り行われる神事は以下の通りです。

11月
22日 神迎神事・神迎祭 午後7時
23日 神在祭・献穀祭 午前10時
         出雲大社教龍蛇神講大祭
         古伝新嘗祭 午後7時
27日 神在祭・縁結大祭 午前10時
29日 神在祭・縁結大祭 午前10時
         神等去出祭 午後4時

https://izumooyashiro.or.jp/saiten-gyouzi/plans

今年の11月23日は神在祭と古伝新嘗祭が同じ日に執り行われる有難い日となっています。
そこで今回は実際に神在月の出雲に行ってまいりました。

稲佐の浜

2023年11月22日(旧暦十月十日)の午後7時に稲佐の浜で「神迎祭」の神事が執り行われます。この神事の後、ご到着された神々は御使神「龍蛇神」さまをご先導として稲佐の浜から出雲大社まで御神幸なされます。「神迎えの道」を通り「勢溜の大鳥居」をくぐり拝殿(例年は神楽殿)で奉迎の「神在祭」が執り行われます。

勢溜の大鳥居


大注連縄で有名な神楽殿

出雲に到着された神様は出雲大社の本殿の東西にある「十九社」という神在月のときだけ開放されるお宿に滞在されます。
神在月の期間中は連日祭事が執り行われます。
また、出雲大社だけでなく出雲地方の神社にも立ち寄られるそうです。出雲大社の公式では神在社として日御碕神社・朝山神社・万九千神社・熊野大社が紹介されています。

十九社

出雲大社に神様は様々なご縁について会議をするために集まるのですが、この神議り(会議)を行う場所は、出雲大社境内ではなく、稲佐の浜に近い境外摂社・上宮(かみのみや)(御祭神:素戔嗚尊と八百万の神様)になります。
すぐ傍に下の宮(しものみや)(御祭神:天照大御神)と大歳社(御祭神:大歳神)があります。
そして、2023年11月27日(旧暦十月十五日)と2023年11月29日(旧暦十月十七日)には、「神在祭・縁結大祭」が執り行われます。

2023年11月29日(旧暦十月十七日)午後4時には拝殿で、各地にお帰りになる神々を見送る「神等去出(からさで)祭」が行われます。
お帰りになる際、八百万神は「万九千神社」に最後にお立ち寄りになるそうです。


出雲の旅で気付いたことの一つに「日御碕灯台」が日の沈む夕日の名所で、「美保関灯台」の近くの「恵比須岩(男女岩)」や「地之御前」が日が昇る朝日の名所となっていることです。
出雲の代表的な神社として、日御碕灯台のそばには「日御碕神社」があり、美保関灯台のそばには「美保神社」があります。
日御碕神社の御祭神は素盞嗚尊と天照大御神で、美保神社の御祭神は事代主神と三穂津姫命です。
出雲国風土記の国引き伝説には美保之碕は北陸から、日御碕は朝鮮半島から引いてきた土地と伝えられていますが、神様の出自に関係あるのかもしれませんね。

美保之碕から望む伯耆大山(大神山)

太陽の通る道は神様の想いが通る道ということで、特定の日に特定の場所から見て、美保神社に太陽が昇り、日御碕神社に太陽が沈む場所を探してみました。

まず、夏至で探して、真っ直ぐ北の方角に何かあるか確認してみました。すると「神名火山」と比定されている「仏教山」がありました。
山頂に伎比佐加美高日子(きひさかみたかひこ)命の社があったとされています。

また、熊野大社(御祭神:加夫呂伎熊野大神櫛御気野命かぶろぎくまののおおかみくしみけぬのみこと、素戔嗚尊)から春分のレイラインを引くと伯耆大山があります。大神山神社の御祭神は大穴牟遅神(本宮)と大己貴神(奥宮) です。同じ「おおなむちのかみ」なのに漢字が異なります。意味も異なるのでしょうか。例えば幸魂奇魂と関係があるのでしょうか。

美保之碕から眺めた伯耆大山が素晴らしかったので、冬至に朝日が伯耆大山から昇る高い場所を探してレイラインも引いてみました。山ですが名は地図上にありません。


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