音楽と小説

 先に書いておくとこれは自己満足の記事である。このようなタイトルだからと言って、音楽をフード理論的な取り扱いをしてなにかを論じているわけではない。ただ単に、今まで自分の書いたものとその音楽的イメージを書き出していくような感じである。

 私は小説を書くときに音楽をよく聴いている。本当に集中しているときは消すのだが、その直前ぐらいまでは聴いている。そしてそれとは関係なく、音楽のイメージを小説に投影して書いていることもある。そのイメージを書いていこうと思っているのである。

パラライザー”麻痺”

 猫殺しと暴力的な少女の顛末を教師の目線で書いた話。これはいくつかのイメージがあった。ひとつは個人的にエンディングとして、サディスティック・ミカ・バンドの「タイムマシンにお願い」をイメージしていて、作品としてはジェフ・ベック版の「迷信」、少女には神聖かまってちゃんの「グロい花」をイメージした。概ねこんな感じに書いていく予定である。

トカゲの木

 ファム・ファタールの話。全編殺し合い。これはビリー・アイドルの「rebel yell」、そして作中で使っているとおりポール・マッカートニー&ウィングスの「死ぬのはやつらだ」をイメージしている。また、主人公にはジェームズ・ボンドのようなものを考えていた。

美少年史

 突然二人になった絶世の美少年を取り巻く騒動的なもの。これについては書いたのがかなり前なのであまり憶えていないのだけど、月曜日からよふかしのオープニングで使われている「スラローム」なんかがあっていると思う。それからあとは「ビタースウィートサンバ」とかだろうか。これまでかいた中でも屈指の変な話だった。

流されるまま、枯れ木のごとく

 なんの変哲もない女子大生が爆破事件に巻き込まれ、それが魔術と関わる話。自分で言うのもなんだが、かなりとっちらかっている。イメージをちゃんと考えていないとこうなるのである。これよりもっとひどいもので前に「水たばこを吸って」というものも書いた。あれは本当にひどかった。

毒々の国のアリス

 もう書けないもの。今はもうこういう勢いだけのものは書けないかもしれない、と自分でも思っている。こんな題名であるが、アリス要素は薄くどちらかと言えば毒々モンスター要素のほうが強い。そんな作品ではあるけれど、イメージしたのはフォーカスの「悪魔の呪文」。これもよふかしで使われているが、関係はない。たしかリメイク版のロボコップで使われていたのだが、ベイビードライバーで使われていたのも記憶に新しい。

恋愛小説家

 ついさっき書いたもの。これを書いてこんなアレな記事を書こうと思い立ったのである。ここからはピクシブに載せたものになる。恋愛小説だが、2000字しかなく、自分は纏めるのが苦手なので変な作品になった。これはレディオヘッドの「イグジット・ミュージック」、テーム・インパラの「The less I know the better」、それからシガレット・アフター・セックスの「K」か「アポカリプス」辺りを聴きながら書いた。本当はもっと長くしようと考えていたものである。しなかったが。

冗談

 個人的にはけっこう気に入っているもの。「不可知論」を限りなく俗っぽく受け取り、それにちなんだ冗談をテーマに五つ書いてつなげたもの。最後のひとつはおまけで書いたものだが面白くはない気もする。しかし今さら削除する気にはなれない。これに関しては音楽はまったく関係ない。

散華

 これは酷い。かなり下品な作品である。しかし気に入ってもいる。大学の部誌で新入生が入ってくるからと気合をいれて書いたものである。結果、うちのサークルはこういうのを書いているところだと思われた。リアルでの反応が一番多かった小説でもある。(まあ、私はあまり他の部員と仲良くないので他の小説はそもそもなにも言われていないというのもあるのだけど)。しかしうちのサークルは匿名性を重視しているのでしばらくは別人が書いたと思われていた。あまりにかわいそうだったので名乗り出た。これはたぶん、グリーグの「山の魔王の宮殿にて」が一番あう。

クールハンド・ガール

 万引き家族が流行っていたときに万引きを題材にして書いたもの。しかしもっとひどい犯罪が行われている。百合小説。これはレディオヘッドの「クリープ」をイメージした気がする。

さまつでちいさいこと

 高校時代に書いたもの。上の恋愛小説家はこれを思い出して書いた。昔は短いの書けたよな、と思って。うまくいったかはしらない。

duplicity

 一番最初に書いたオリジナルの小説。この時は俺ガイルをよく読んでいたのでその影響が色濃く出ている……と見せかけて、そうでもないと個人的には考えている。間違いなく思い出していたはずだが、出来上がったのはこちらもはまっていた入間人間のような空気のものだった。

 なんていうか、だっさいことしてんなあ、というのはまあ保険みたいなもので、本心ではいいじゃんねそれでと思っている。いいじゃんこういうこと書いたって。書きたいんだよ。




 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?