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図書カードのあゆみ

 記事は約2分半で読めます。全1409文字。

 みなさんは図書カードをもらった経験はありますか? 学校の作文で入賞した時の景品などで見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。実はこの図書カード、何度も世代交代を繰り返しているんです。今回は図書カードの歴史を調べてみます。

調べたきっかけ

 僕は今高校3年生で、この冬に受験を控えています。そこで志望校の過去問を買ってこようかなと思い親と相談したところ、家にある図書カードを持っていくと良いと言われました。そこで二人で家の中を探してみると、下のようなものが出てきました。

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 これについて親に聞いてみたところ、これは図書カードが発行される前に普及していた図書券というものだと教えてくれました。実際に裏面を良く見てみると「95.10凸版」と書いてあり、まだ20世紀だった頃に発行された古いものだということが良くわかります。

そもそも図書カードって?

 後ほど説明するのですが、僕たちが「図書カード」とか「図書券」とか呼んでいるものは時代によって指す対象が変わります。それでも、日本にそうしたものが登場してから今まで、それを管理し続けてきた団体は一つしかありません。

 それは、日本図書普及株式会社。設立された1960年から現在に至るまで「本の商品券」の発売を一手に引き受けてきた団体です。下にリンクを貼った公式ページのURLも "https://www.toshocard.com" となっています。個人的には株式会社であるとは思っておらず意外でした。

 日本図書普及株式会社が発行してきた商品は2つ。既に発行が終了した全国共通図書券と今も一部商品を除いて発行が続いている図書カードです。では、これらはどういった歴史を刻んできたのでしょうか?

全国共通図書券

 日本図書普及株式会社が設立された1960年12月、関係各協会の総意のもとで全国共通図書券が発売されます。協会加盟の3,297店舗で総額300円、500円、1,000円の3種類が発売されており、当時は20円券の綴り(それぞれ15枚、25枚、50枚綴り)だったようです。

 1976年11月には綴り方式での発行をとりやめ、100円と500円の2種類で1枚券の発売を開始します。100円券は1995年3月、500円券は2005年9月までの発売で、「調べたきっかけ」の章にある写真は500円券の第二弾(1986年12月〜1999年7月発売)にあたるものだと思われます。

図書カード

 図書カードの発売開始は1990年12月。最初は「本の贈り物」シリーズの発売から始まりました。図書カードの代名詞ともなっている「ピーターラビット」シリーズの発売開始は1993年12月。1000円シリーズから第5次シリーズに至るまで、現在もなお発売され続けています。

 2016年6月には磁気カードからQRコードを利用した紙素材のカードに変わり、「図書カードNEXT」と名付けられました。当初は第4次ピーターラビットシリーズ、富士山シリーズ、東山魁夷シリーズの3種類が発売され、現在では第5次ピーターラビットシリーズ、松尾たいこシリーズ、西洋絵画シリーズが発売中となっています。

さいごに

 出典は日本図書普及株式会社のページから。リンクを貼っておきましたので、ぜひご家庭にある図書カードを探してみてくださいね。

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