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【読書レビュー④】「なぜイヌは愛してくれるのか」


こんにちは。PisMaです。
昨日では書き終わらなかったので、お昼の投稿です。
「イヌはなぜ愛してくれるのか」
4章「身体と心」について感想を書いていきます。

今回の章は個人的に生物学的な話が多く、読み進めるのが大変でした。なるべく分かるよう簡潔に書いていこうと思います。

様々な実験を繰り返し、いよいよイヌの愛について信憑性が上がってきました。
もっとイヌの感情を解き明かしたい…!と強く考えている著者。しかし自身の行動学者としての限界が近づいており、もうこれ以上どう研究していったもんか分からん。
というわけで、生物学者たちの知識を借りることに。

研究内容をざっくり書いていきます。

【心拍について】
・イヌと飼い主の心拍は一緒のスペースでつくろいでいるときに同調することがあり、イヌと飼い主は科学的にも安心を共有しているとされるそうです。

【脳について】
「生きた脳の詳細な画像を撮影できる」MRIスキャナーでイヌの脳を撮影。
興味をそそられるものを目にすると、イヌの脳もヒトの脳と同じように反応するのが分かりました。

続いて、イヌに褒めを与えるときと、与えられるかと思ったのに与えられなかったときの「ガッカリ度」を測定。

個体差はあるものの、大体のイヌが褒められなかった時の「ガッカリ」が餌を貰えなかったときの「ガッカリ」と同等か、それ以上だったという結果が。

ヒトの褒めは、イヌにとって餌と同等かそれ以上になるようです。

【オキシトシンについて】
飼い主が外出から帰ってきたときになる、イヌの爆発的な「おかえり!」のお出迎え。
ありますよね。

オキシトシンとは、いわゆる母性本能や愛おしいという感情を司る脳内物質。

あれは一体イヌの脳でどんなことが起こっているのか、それも実験したようです。
その結果、飼い主と再会できるとオキシトシンが増え、長くコミュニケーションを取れば取るだけオキシトシンの増加時間が増えました。

難しくてあまり難しく書けませんが、私の理解だとイヌには遺伝子配列ごとにグループがあり、

「ヒトと触れ合い、甘えるのが何より大好き」(AA型)なグループ
「餌も勿論好きだしヒトもまあ好き」(GG型・AG型)なグループ

に分かれていて、AA型のイヌはヒトに助けを求めたり、飼い主に撫でてもらおうとする傾向もかなり強いのが分かったようです。

遺伝子配列でそのイヌが甘えん坊かどうかが分かったって、なんかすごいですね。

イヌの犬種が変わると、また遺伝子配列の組み合わせによってオキシトシンへの反応が違うらしくイヌの複雑さが伺えます。

【ウィリアムズ症候群について】

ちょっと衝撃だったのはここの記述。
上記の病気をご存知でしょうか。
ざっくりなので間違ってる部分もあるかもしれませんが、遺伝によって起きる遺伝性疾患で、どの患者も「ひと懐っこく・明るく社交的な性格」を持つそうです。

イヌのゲノムを解析した論文の中で、その一部に「ヒトにおいてはウィリアムズ・ボイレン症候群の原因となる遺伝子があり、著しい群居性などの社会的習性を特徴とする」との文献が。

著者曰く、「ウィリアムズ症候群の子どもたちはイヌのように振る舞っているような印象を受けた」と述べていました。
ウィリアムズ症候群とイヌには密接な関係がある。ヒトの病気とイヌでは遺伝子で関係するものがあったのはなかなかビックリしました。

様々な結果は、「紛れもなくイヌは遺伝子レベルでヒトを愛している」と言えるのでしょう。
いやぁすごい。

こんなイヌたちにヒトはどうやって愛を捧げるべきなのか、ヒトはそのイヌたちの愛を育てられるのか。
そして、イヌが愛情を持つというのは何を意味しているのか。
次の章ではそこが論点になっていきそうです。
難しいお話になりましたが、結局はどう調べてもイヌがヒトを愛している証拠しか出なかったのが面白いですね。


読み終わったらまた続きを出します。

お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
好きなヒトへ愛情が届きますように。

ご機嫌よう。


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