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【読書レビュー①】「イヌはなぜ愛してくれるのか」
こんばんは。PisMaです。
本日は本のレビューに挑戦です。
今回読むのは
「イヌはなぜ愛してくれるのか」。
著クライブ・ウィン(早川書房)
一章「ゼフォス」が読み終わったので
内容処理のため、備忘録がてらの感想文です。
(想像の3倍以上に本が分厚かったため、長めのシリーズになるかもしれませんがお許しください)
読み始めた率直な感想としては、一章だけでなかなかの情報量のある本だなという印象です。
・著者の幼少期を過ごした犬ベンジーとの記憶
・著者と現在も過ごすゼフォスについて
・人間と共に生活するオオカミたちのすむウルフ・パークでの実験
・「世界一賢い犬」とされるボーダーコリー・チェイサーの記録
などたくさんの情報が詰め込まれていて、いま一度イヌを撫でたくなるような話が多く大変興味深く感じました。
また気になった部分では、イヌを研究する従来の研究者たちの共通認識として「イヌは先天的に人とコミュニケーションを取る才能があり、それに当てはまらないイヌは何らかの原因でその才能が妨げられている」と思われていたようです。
正直なところ、私はここの見解を読んで人間中心の視点だなと感じました。
斜に構えた感性で聞くと、「イヌは皆人間を当然のように愛する生き物で、それ以外のイヌは正常でない」と言っているように聞こえたのです。
研究と銘打つからには感情的な思考を削り論理的に定義付けていく必要があるのだと思うのですが、なんとも鵜呑みに出来ない感覚がありました。
著者もその点を違和感に感じたようで、著者は実験を通しながらその仮説を再思考していきます。
様々な実験を通じ、一章の最後では
「イヌは人間の感情を先天的に読み取る能力があるわけではなく、人間とコミュニケーションを取るうちに形成されていく」
という結論に。少々横暴に感じていた仮説がひっくり返され、すこし安心しました。
イヌだけでなくコウモリ等も人のジェスチャーを理解する事から、「特定の動物は人間とコミュニケーションを取る事によって人の扱うジェスチャーや言語・単語を学習し、それに対応していく知能と才能がある」といった見解もありました。
「イヌは人の言う事が分かるというより、人と暮らしてきたイヌは人の言うことが分かるようになる」が正しいようです。
可愛らしく、天井のない賢さを秘めた存在であるイヌ。未だに知られていない、イヌたちの思考や認知について切り込んでいく過程がどんなものなのか、読めるのが楽しみです。
今回はここまで。
随分と長くなってしまいました、2章が読み終わったらまた書きます。
本日のお相手は黄緑の魔女PisMaでした。
イヌたちが幸せでありますように。
おやすみなさい。
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