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【読書レビュー②】「イヌはなぜ愛してくれるのか」
こんばんは。PisMaです。
本日も読書の時間が取れたので、
「イヌはなぜ愛してくれるのか」
レビュー第二弾です。
第二章「イヌの特別なところとは?」
について。
2章にして少し流れが分かってきました。
まず最初に今までイヌを研究してきた研究者の見解を示す。その後著者の見解を出し、それを踏まえて研究していくという流れのようでした。
2章での大きな共通認識は「感情とはあくまで人間の創作した概念であり、イヌは感情を理解しない。よって、イヌにとって飼い主とは利益や損得の対象でしかない」というものでした。
またもや頭をかしげてしまう共通認識が出てきたなと思いました。
行動学者の一部は動物の感情を無視するのに定評があるらしく、どれだけイヌが喜んで見えていても、嬉しそうな素振りを見せていても
「この行動の裏にはこうすると美味しいものがもらえるとか、イヌ自身に得があるからこういった行動を取るのだ」
と考えるようです。
全てに理由があり、次の行動を意識したうえでの行動だと捉えるわけですね。
頭の良い方々は一周回って逆に回りくどすぎるような結論に至りがちですが、全てを解説出来ないうちは認めたり採用はしないようです。
それだけイヌの感情を論理的に説明するのは難しいことなのでしょう。研究ともなると、しかもそれが人類の見解になってしまう危険が孕むとなったら尚更です。
研究とは難しいジャンルですね。
そして著者は「イヌにとって大切な人とはどれくらい重要なのか」を調べるテストを始めます。
テストの内容は、ざっくり説明すると
・「8時間ぶりのご飯と8時間ぶりの飼い主。
どちらへ先に駆け寄るか」
・「知ってる人と同じ部屋に居るのと、知らない人と同じ部屋に居るのどっちが安心するか」
といった内容のものでした。
前者の実験ではどのイヌも飼い主に真っ先に駆け寄り、飼い主を歓迎したら餌の方へ向かって少し食べた後、また飼い主のもとへ駆け寄るイヌが多かったそうです。
後者の実験では赤ん坊と親の関係性に似た行動パターンを見せました。
赤ん坊は親を「安全基地」と見なしていて、その人がいる間は安心して行動し、居なくなると不安になり行動出来なくなるという動きが見られるそうです。
まさにイヌもその赤ん坊と同じ、飼い主を「安全基地」として認識するような反応が見られたそうです。
心理学者はこの反応を愛着と呼ぶと。
普段なら餌と飼い主なら餌を選ぶものの、長く離れていた飼い主・知らない場所で一緒に居てくれる飼い主というのはイヌにとって絶大な優先度を誇るようです。
そして、2章の結末では「イヌの中には愛情がやはり存在しており、ヒトとイヌを結びつける重要な鍵となっている」で締めくくられていました。
この毛皮に包まれた生物は、科学や論理で一番片づけられない「愛」や「感情」なしに語れない生命なのかもしれない。
そんな結論からだんだん逃げられなくなっていくようで、大変苦戦している様が面白く感じます。
本日はここまで。
研究者たちはイヌの莫大な愛を説明づけ認めるのか。次の章も楽しみです。
お相手は黄緑の魔女PisMaでした。
温かで、ヒトを愛するイヌたちに
幸多からんことを。
ご機嫌よう。
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