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質問終了。資料配布へ【史上最も醜い学級会】

⑯「今日の学級会ではセックスの相手を決めてもらいます。」史上最も醜い学級会が始まった!政府のとんでも政策、少子化対策案とは?T県中学校2年1組の生徒の運命は・・・

質問終了。資料配布へ

「あ、はい、同じ質問だったので、大丈夫です、わかりました。ハイ!」「そうか。明法寺さんも、中体連の大会じゃないけど、空手で全国での活躍を期待されとったよな。・・・すまない。高校で頑張ってほしい。」「いえ、先生が謝ることじゃないですし、それで終わりじゃないんで、ハイ!」明法寺紗理奈は明るく答えた。岩瀬恵真はまだ泣いている。「あんなぶり娘と同じ反応してたまるか、男子に味方されてヒロイン気取りかよ」と思っている。去年のリレーで抜かれたせいもあるが、どうしてもあのぶりっ子ぶりが許せない。そして岩瀬恵真に優しくする男子も。「弱い方感情丸出しの方、が許され愛されるのか、あっそう」と思うが、気に入らないことがあっても絶対に表情には出さない。将来芸能界入りを目指している明法寺紗理奈は、評判を落とすような行動や言動を避け、いつも笑顔でいるようにしてきた。粟島の次に位置する大人の笑顔だ。そしてトラブルにならないように、その粟島と行動を共にするようにしている。「ブスと行動すると、ろくなことにならない」は明法寺紗理奈の持論だ。誰もその腹黒さを知らない・・と思っているのは本人だけで、結構生徒は気づいている。もちろん教員はいわずもがなだ。質問がすべて終わったかと思ったとき、奴が手を挙げた。クラス一のナゾの男、多賀翔太が。「コイツもしかして・・・。」誰もが思った。めんどくさいが聞いてみるか。「多賀君、何?」「えーえーと。セックスって何ですか。」「・・・・・・言いやがったこいつ」クラスの誰しもが思った。めんどくさい、と。さすが「伝説のヒッチハイク事件」(命名は小畠菜月)を起こした男である。川中Tは答えた。「えーと、資料にかいてあるからそれ読め、終わり、以上。」「あ、あ、はい。」いちいち答えるのがめんどくさい。時間もない。次に進もう。川中Tは思った。おそらく皆も思った。しかいもう一人いた。「ふう、わたしだけじゃなかったんだ、セックスってなんのことかわからないの、あんしんした、しりょう読もっと」と思ったのは西村亜柚だ。休憩時間はいつもしっかりと両手で本を持って読んでいる。歳の離れた三女で家族の皆からかわいがられすぎたせいか、とっても幼い。身長も低く、あまり人と話すこともないため、クラスでは「かわいいマスコット」の役目をしている。もちろん男女問わず、誰もが優しくしている。この子をいじめるのは犯罪だ。あの黒岩弼でさえ自分よりも幼いと思っているのか、お兄さんヅラして優しく接する時があるほどだ。マスコット力、半端ない。「えー、実は高橋さんの質問以外は生徒配布資料に書いてある。皆が気になる所は詳しく説明した方がいいかと思って質問タイムを取っただけだ。後は資料を見てほしい。それから、セックスの相手を、つまり誰と子どもを作るかを考えるための大事な参考資料も配るぞ。」「大事な資料って何すか?」野原希咲はやっと落ち着いたようだ。「ああ。キサ、これとこれ配って。」「あー、はい。ってこれ・・・、はあ?マジすか?」「ああ、マジだよ。」「何々!?」「何配るの?」「早く見せて」クラスが一気にざわつきだした。野原希咲は答えた。「みんなの3学期の通知票!全員のぶん!」

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