カタカムナの奇跡でサイアクな彼氏と別れた話ー5・決戦当日

起床、というほどなのか、昨晩も胸がざわついてなかなか寝付けなかった。
部屋で聞こえる数ある音が気になって気になってたまらない。部屋のいたるところが家鳴り…?時折「ピシッ」といったり、カサカサとした音が聞こえたり…。怖すぎて電気を再びつけてみたり。
私、見えてないけど、見に来てる?見に来てらっしゃる??
そんな、自分以外の目に見えない存在を感じ取っていました。

実は、お風呂の時に気付いたんですが、腕が日焼けで、やけどしたみたいにヒッリヒリしてたのもあり、慣れない布団とまくら(座布団を折ったもの)に身体がなじまなかったのも事実ではあるのですが。
明日が決戦だ…と思うと、それも気になってしまって目が冴え、
浅い眠りで1時間ちょっとしか寝れてない。

でも5時起き。頭は多少すっきりしたものの、しっかり起きた。
奴が待つ、あの部屋へ帰るための身支度と、荷物の準備を始める。

台所では弟くんが自分の朝ごはんをよそっていた。
ご飯が炊けてたのもありがたいし、納豆もお食べとつけてくれた。
ありがとう弟くん。

出勤時間に合わせて、彼は私を駅へと連れて行ってくれた。

道すがら雑談していると、
「昨日の父はすごくわかりやすく上機嫌だったよ」
と、教えてくれた。世間賑わすあの病気でしばらく離れてたし、母が亡くなってからこっち、少し苦手意識もあって、父とはうまく喋れなかった。 
けれど、たしかに言われてみると、沈黙でも全然息苦しさは感じなかったし、私も淀み無く詰まること無く会話ができていた。
あれは父なりの上機嫌だったのかと終わってから知った。

本当にこの数日、私に都合が良すぎるなと思う。

駅の始発の快速に乗る予定で着いた。すると注意喚起の映像や手書きのホワイトボードが警告を出している。
やまじ風(山から吹き下ろすような強い風)の影響で、私が乗る以降の快速電車は、軒並み運転を見送るそうだ。
動いているのは私が乗る電車のみ。本当に私に都合がいい。

電光掲示板もエスカレーターもない田舎駅のホームに到着したのは、四国おなじみのアンパンマン列車。自由席に空きは無かったので、乗り換えの岡山まではホームで立ちっぱなしだった。
でも、乗れただけ全然良かった。これ以降は昼まで快速は出ないのだから。

実は荷物に、「ノートPC」が入っていてすんごく重たい。
自分が使っている、部屋にあるノートPCが、大学生時代から使っていた、某通販番組で買った型落ちノートPC。もうさすがに買い替えようと思っていたのだが、予算もない。そんな中見つけたのが、放置されて誇りをかぶっていた、このノートPCだった。
実家で使っていない、というので遠慮なくいただいてきた所存だ。
その時はコードが行方不明だったのだが、神の導きなのか、するっと出てきた。本当にラッキーだ。
実は、この記事もこの子を介して書いている。(たまにスマホも併用しているが)

でもこの時は、使うというのは別の用途のつもりだった。
部屋にいるかもしれない相手が、もしかしたら刃物を使用するかもしれない。暴力を振るうかもしれない。その時に盾として使えるんじゃないか、という算段だった。刺す動作でも致命傷にはならないだろう。今冷静に考えると、薄型ノートPCなのでそんなに頼りある存在でもないような…?

電車は、香川を通り過ぎ、岡山へと向かう。海の上の橋を渡る時は、たまらず窓から外を眺めた。
私にとって旅は、海を渡ることだ。
フェリーであれ、電車であれ、バスであれ、
近畿や、四国外のよその土地へ行くのは、必ず海を渡る。

予報では雨だったが、降雨をぎりぎり耐えているような、明るい曇り空。傘は不要なくらいの天気。
晴れていたら真っ青であろう瀬戸内海にかかる橋を、電車は通り過ぎていく。海も青より空を映して灰色に近い色をしている。
全部終わって、清々しい気分になった時に、空の青を見せようとしているのかもな、なんて考えてしまうくらいには、物語の主人公をしている気分。

乗り換えの地まであと数駅になったとき、私の背中を押す言葉が降ってきた。アンパンマンの車内放送だ。
母親として、子どもと一緒にみたことある人なら感じたことがあると思うが、アンパンマンは本当に本当に優しいお声をしている。
最後は「気をつけてね、行ってらっしゃい」と締めくくられた。その声の響きに、また涙がじんわり湧いてきた。私へのエールだ!疑いもせずそう思えた。心があったかくなり、嬉しかった。

岡山について、新幹線に乗り換えて自宅へ向かう。
ゲン担ぎに、カツとたまごのサンドをキヨスクで購入。

さて、今とれる選択肢は二つ。
九州まで行く、快速ぶっ飛びの新幹線。
終点駅が目的地の、各駅停車で倍の時間がかかる新幹線。
ホームには所狭しと九州に向かうであろう人たちが列をなしていた。
取っているのは自由席。おそらく快速ぶっ飛びならば満席だろう。
またホームに立ちっぱなしになるのは想像に易い。
…ぎゅうぎゅう詰めで短い時間耐えるよりは、まとめたいこともあるし、ちょっと座りたいし、ゆったりで帰ろうかと、私は後者の各停新幹線へ乗り込み、ゆっくり帰ることにした。

ぶっ飛びで帰る予定だったのがこの思いつきで狂ったので、一緒に部屋まで行ってくれる予定の上司には追加連絡をいれた。上司からの返事は、部屋の最寄り駅についたらもう一度連絡をくれ、とのこと。

SNSでは、私を心配するフォロワーの声が届いていたり、ひろのさんが「襲われた時に使える護身術動画」を引用してくれてたり、たくさん声が届いて、胸がじんわり熱くなる。
こんなに気にかけてもらってる、こんなに見守ってくれている。
カタカムナの中にも、漕ぎ出したあとは真っ暗闇でも飛んでいく矢みたいにうまくいき、海岸で見守ってくれる神々、後押ししてくれる神々という描写があったが、まさにそんな心境だ。(カタカムナ74句目)

今日で決着なるか、「カタカムナでこんなに幸せになりました!〜最悪な彼との別れ編〜」乞うご期待!


…と、意気揚々と借りた部屋のある付近駅に到着し、上司さんに連絡をとったのだが、行き違いでもう付近から離れてしまったようで。
「13時頃にまたそっちに行くので、それまで…あー、部屋には帰らずにどこかで時間をつぶしてください」
と言われ、軽く絶望した。
えっ!?なんで!!?見放された!?人の予定狂わせたから?
神のご加護が、追い風が止まっちゃったのかぁ~~!!?

ともあれ、予定時間まで2時間チョイある。少し歩いた(片道30分くらい、丘の上)先に図書館があるので、そこにでも行こうかと荷物を背負って歩き出したものの、そこで身体に異変が起きる。

めっちゃくちゃ眠気が襲ってきて、おまけに頭痛もしてきたのだ。

し、しんどい!!!!
これは無理、本とか読める体調じゃない!休まないと、どこかで横にならないとマズイ!
そっかー、昨日っていうか今日っていうか、睡眠時間ありえないくらい短かったもん、そりゃ体調も崩すよねぇ!
どうすっかな、近くにカラオケボックスがあったと思うけど、そこにでも行くか?

と焦りながら、歩き出す。
ついでに小粒の雨がぽつり、ぽつりと降り始める。やばいやばい、屋根のある所へ急がないと!
どの道で行けば早いかな、あっちかなと足を向けると、頭痛がひどくなった。そこで、ある違和感に気付いたんです。
今向かう方向 頭痛がひどく痛む。
方向転換 頭痛がすこし和らぐ。

エッ( ^ω^)・・・
なんだこれ、頭痛ダウジングですか?

ともかく、眠気も併発してしんどいので、その頭痛ダウジングで頭痛のマシな方へと歩いていく。すると、たまに利用する地元系の大型スーパーについた。ここはお客用のベンチが数多くあるので、助かったぁと思って中に入り、ベンチに荷物を置き、座り込んで、大きくため息をついた。

約束の時間までしばらくあるし、ここで休憩してからカラオケボックスで仮眠をとるか...と何の気なしにSMSを確認すると、
昨日のおみくじの解読メッセージが届いていた。

Q.私が抱えた彼氏との問題、どうなりますか。
A.草も木も 萌えるをみれば 春風に 動かぬものは なき世なりけり
草や木が芽吹くのを見てみるがいい。冬が終わり、新たなサイクルが始まるのが確認できるはずだ。神の吹かせる春の風に動かせぬものなど何もない。
安心するがよい!

私はこの時に、神の真意を本当に知ることができました。
なんてありがたいのだろう。


追加で、ひろのさんのフォロワーさんからもおみくじが届きました。

それの訳がこちら。

何故か、遠く離れているのにも関わらず、引いた日時にズレがあり、引いた人間が違うのにも関わらず、二つの神の声がリンクしていることに鳥肌が立ちました。
神に任せておけ、万事うまくいく、と背中をトントンされた気持ちになり、うれしさで視界が歪みます。心底ほっとしました。
大丈夫、もう大丈夫。自分にも言い聞かせます。
不思議なことに、この時には頭痛も、眠気も吹っ飛んでいました。
神様が、このメッセージを見せるために、私を誘導するために神通力で体調を一時的に悪くしたんだな、と思えてならない出来事でした。

次回、解決編!乞うご期待!おたのしみに。

2024.0514

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