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シオノギの思ひで

「シオノギの思ひで」

国産ワクチン開発成功ということでシオノギが話題だが、私が子供の頃から我が家にあるアルミ製の脚立には、表に「ポポンS」、裏面には「シオノギ製薬」のシールが貼ってあった。おそらくシオノギのノベルティグッズだったのだろう

製薬会社のノベルティがよりによってなんで脚立なんだと思うが理由はわからない。おそらく脚立が流行ってたに違いあるまい。

というわけで幼い私は全ての脚立のことを総じて「ポポン」と呼んでいた。想像してください。とてもかわいいですね。

ただ私は小学校の高学年になってもそう思っていた。その脚立は少し小さ目のもので踏み台的なものだった。少しだけ賢くなっていた私は、小さいから「S」なのだと思っていた。知ってるかい、Smallの「S」なんだよ母さん、といった具合である。想像してください。まぁ可愛いもんですね。

そんな私の幼少年期を見つめ続けた脚立は艶消しブラックに塗装されて我が家の庭で現在も活躍中である。

その脚立を見ると、そこに登って神棚の水を替えていた父や講道館九段の柔道家高橋喜三郎先生直筆「力必達」(真贋不明)の額裏の煤払いをする母の姿、桜田淳子みたいな格好をしてポポンに足をかけておしゃまなポーズをする姉の姿、そんな「ポポンS」を囲んだ家族の団欒が思い浮かぶのである。男なんていつまで経っても子供である。ニーチェも言ってるではないか「真の男は心に偉大な子供がいる」と。
お、おかあさーん。

私は今年で51歳になる。

想像してください。気持ち悪いけど可愛いもんですね。キモカワっていうんですか。あ、もう古いんですか。すいません。

そんなことをつらつらと考えていてふと思った。

「ポポンS」ってそもそもなんなのか。

シオノギのサイトに行ってみると「ポポン特設サイト」というものがあった。ポポン様健在である。

見てみるとなんのことはない、いわゆる「総合ビタミン剤」であった。お腹の幼児語「ポンポン」から連想してお腹に関係しているのではと思った多数派の皆様、残念でした。ボッシュートです。

ただし、まだ疑問は残る。「ポポン」ってなに? しかも「S」しかないのだ。「M」も「L」もない。このメガ盛りの時代にである。謎は深まるばかり。

ただ天下のシオノギ、しかも特別サイトである。かゆいところに手も届く。もちろん書いてあった。

これはそのままご紹介しよう。

「ぽぽん(活力や意欲が非常に盛んなことを意味する旺盛擬声語)+SHIONOGIのSで、ポポンSの名前になっています。」

は?

ちょっとやだぁ少し焦った。聞いたことないんだけど。聞いたことないんだけど。「ぽぽん」

そもそも「旺盛擬声語」という言葉すら初耳だよ。

七歳にして四書五経を誦じ(嘘)、寺子屋では半年に一度の秀才とよばれた(半年かよ、しかも嘘)そんな私は人よりは少しは言葉を知っていると思っていた。

どこかの方言なんでしょうか。

もしや震災の時の「ポポポポーン」も?

元気付けるためのシオノギの策略?

「良質な問いの答えには必ず新たな問いが隠されている」とはよく言ったものよ。ググろうかと思ったけどやめた。これは自分で考えよう。「ヨシアキ、あまりググるとバカになるよ」って婆ちゃんが言ってたし。

こんなことを仕事の合間に書き連ねている梅雨曇りの夕暮れである。天才だなぁ。

最後まで読んでくれた皆さん、良い暇つぶしになりましたね。時間を返せこのモジャモジャ!などと言ってはいけません。

「人生なぞ所詮は暇つぶしの穀潰し」「今こそすべて」「急がば回れ」「慌てる乞食は貰いが少ない」「短気は損気」「損して得とれ」

などご自分に合わせた方便で溜飲をお下げください。

とにかくネガティヴな感情が湧いたら結句に「、、、っていいじゃないか 人間だもの」ってつけると俄然収まりが良いですよ。まぁ諦観通り越して虚無すら感じますが、そんな時だって安心。「虚無だっていいじゃないか、人間だもの」ほらね。まぁいいかってな感じになる。

マヨネーズかけとけばなんでも美味いという人がいます。「マヨネーズは魔法のソース」って言ったのは伊集院光ですが、そんな感じだね。

くだらないこと好きに書いたらすっきりしたよ。

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