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王さまの本棚 22冊目

『まぼろしの白馬』

エリザベス・グージ作/石井桃子訳/あかね書房

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本棚での位置はここ。函すらボロボロなのは、たぶん母が子どもの頃持ち歩いてたんだろうなあ。本を乱雑に扱う輩滅すべしと思ってたけど、ボロボロにはボロボロなりの、その本が生きてきたエピソードがあるのかなと思うと、ちょっと愛おしいよねえ。わたしはめちゃくちゃ丁寧に扱いますけど!
うーん、でも本棚の部屋に水槽が4つあるので、手で触るときの扱いはともかく、保管環境としては、湿度お高め……。

さて、本の中身はもう、本当に主人公の乙女になりきって読むべし!読むべし!読むべし!であります。
好きなエピソードは、正確な文章なんて覚えてないけど、

たとえ見えないところであっても、美しいものを身につけていると心強くあることができるわ。

というマリア(美少女ではない)の独白とか、

『お嬢さまは(姫君は、だったかもしれない)朝お髪を梳かすときに櫛を落とされてことがありますかな?』
『いいえ、そんなことないわ。』
『ではお皿拭きをお願いいたしましょう。』

というマーマデュークとの会話とか……マーマデュークキャラクター、すごく好きだったなあ。

ヘリオトロープ先生の恋物語もすてき。まずもうヘリオトロープという名前が果てしなくロマンチック……!!(そこから(そこが大事なんです!!!

いま読んだらマリアとロビン?だっけ?少年とのエピソードも、恋物語やん!!!ってのたうちまわるのかもしれない、わたし、少年少女の恋に関して、ドドド鈍いということが、未来少年コナンのときに判明したので、自信を喪失しています。
こう、子どもの頃、心身ともに潔癖だった時期があって、手湿疹が出るくらい手を洗いまくったり、近畿のシベリアに住んでいたのに灯油ファンヒーターの匂いが許せなくて極寒の中窓開けてコート着て勉強したりとか、世の中には恋以上に、性愛を排した精神的な結びつきという強固な関係があると思っていたりしていたの……本当に自信がない。


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