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王さまの本棚 37冊目

『ロビン・フッドのゆかいな冒険』

ハワード・パイル作/村山知義・村山亜土訳/岩波少年文庫

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そう、ツイートの通り、いくつもバージョンがあって、ヒロイン・マリアンがでない版もあるのか!!!と衝撃を受けた一作。
マリアンが出てくるバージョンは、いちばん最初に読んだもので、例の講談社世界の名作図書館シリーズだったのですが、
こちら、以前にも書いたと思うのだけど安野光雅さんの装丁というゴージャス仕様で、しかも安野さんの挿絵もちょくちょく入っているのです。『ロビン・フッド』なんてまさにそのパターン。すばらし。

馬や人物がかなりデフォルメされているので、最初は変な絵だなあと思っていたのですが、読み返すごとに好きになっていった思い出があります。わたしが読んだ最初の恋物語とも言えましょう。思えば、最初の恋物語が男装女子。教育が濃い。

そんなあわい思い出をぶち壊してくれたのがこの岩波少年文庫版。びっくりした……ほんとうにびっくりした。
もともと読み始めたとき、かなりのうろ覚えから入ったので、マリアンが出てくるシーンもあやふやだったのがネック。登場を今か今かと思いながら読んでいて、上巻を読み終えたときに、ん?と思い、下巻を読み終えて、あれ!?!?!?と思って、グーグル先生にお尋ねしたのでした。
いわく、伝承なのでいろんなパターンがあるとのこと。
びっくりした……もちろんロビンの冒険はどのバージョンで読んでも痛快なのだけれども、わたしのかわいいマリアン。

マリアンが出てくる完訳版との、偶然の(そして運命の)出会いを待つ日々です。

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