見出し画像

こどもから資本主義って何かと問われたので、説明を考えてみた

どこで聞いたのか、9歳のこどもから資本主義って何? 会社って株主のものなの? 
と唐突に質問されたが、答えに困り、どう説明しようか考えてみた。


流れで押さえた方が理解しやすいだろうから、資本主義よりも前の時代、封建主義の頃から説明した方がイメージがつかみやすいかな。

ざっくり意味合いを掴むなら、資本主義って社会システムについての言葉で、誰が権利を得ることができるのかを表しているものと説明しよう。


封建主義

各地に領主 (王様や殿様) がいた時代。この時代は農地、農民、農作物が経済の中心。
だから臣下に対する恩賞は封土を与えていた。

財産を囲い込むために、各地には関所を設けてすべてを土地に縛り付けていた。
この時代の経済あらゆる所有者は土地の持ち主。

この社会システムを 「封建主義」 という。


資本主義

封建主義の時代は長く続いていたが、産業革命がおこり工業化が進むと、土地に紐づかない経済になってきた。

こうなったら、工場の持ち主からすると 「土地もってるからって、領主が工場に対して口出しするなよな」 となった。

こうして、工場や会社をつくるための元手 (資本) を出した人が、権利を得ることができる所有者になった。
だから株式会社の持ち主は資本を出した株主になる。

これが資本主義という社会システム。

資本家 (元手を出した会社のオーナー) からは 「経済に対しては全て市場に任せて自由にさせてくれよな」 という主張もあって、株式市場で自由に資本を動かせるように、会計を第三者が評価する仕組みが進んだ。


社会主義

資本家が所有者だといって利益を独占するのはどうなのか。
そこで働く労働者の権利はどうなるんだ。
すべては社会全体で共有するように管理すべきだ。
という考えが社会主義。

社会主義の国では自分の土地を持つこともできず、国が持っている土地から借りるだけになる。

中国人が日本で土地を買うのは自国では土地を持てないという要因もあるらしい。

社会主義は、資本主義で問題になる 「格差」 をなんとか是正しようという理想から起きた社会システムだけど、社会主義になると生じる問題がある。

みんなで分配しようと言っても、そのためには誰かが全てを一元管理するってことになるので、政府の力が大きくなり、権力が一部に集中しがちになる。

それに、どうしても全体主義になってしまい、がんばっても個は評価されにくいという側面が問題になりやすい。


こんな感じに所有者が、封建主義 (王様) → 資本主義 (オーナー) → 社会主義 (政府) の流れで変わったんだと説明したら、小3の息子でも分かってくれるだろうか。


まとめ

簡潔にしようと思ってたのに、聞かれてもない余計な話まで膨らんでやっぱり長くなってしまった。

あらためて冒頭の質問の答えを要約しよう。


資本主義ってのは、資本という名の元手を出した人に権利が集中する社会システムだよ。

株主は会社の元手を出した人だから、資本主義のシステムだと株式会社は株主のものだよ。

発展的な話としては、元手を出せる人に権利が集中するから格差が生まれがちって問題があるんだよ。


掘られない限り説明はここまでに留めておこう。

#備忘録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?