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マチス展に行きました。

 久しぶりの上野の美術館。家から上野駅までずいぶん時間かかかる、と少しくたびれました。公園の中に入ると、修学旅行の子どもたちが沢山歩いていました。コロナが蔓延してから、なるべく遠出をするのをやめ、人混みを避けています。時々、興味のある展覧会に行きますが、沢山の人が室内にいるので緊張するのか、鑑賞後はかなり疲れます。

 目当ての美術館に着いて、ロッカーに荷物を入れたらいよいよマチス展です。スケッチ、油絵、彫塑、切り絵等の中で、一番心惹かれたのはマチスがデザインしたヴァンス礼拝堂のためのスケッチや絵、礼拝堂を写したビデオでした。単純な線で描かれたマチスの特徴である有機的なフォルムのモチーフが礼拝堂に散りばめられています。針金を簡単にひねっただけのようなキリストの貼り付けの十字架。黄色と青の組み合わせが美しいステンドグラスを通した光が蝋燭にあたると、時刻によって蝋燭の色を変えていきます。
 
 1950年代にマチスの制作の全てのエッセンスを集めた斬新な礼拝堂が作られたことに、深く感銘しました。ギリギリまで簡略化された線描の壁画やマチスのモチーフがアップリケ?された神父の服。アーティスティックなマチスのモチーフが可愛く見えてきます。それらが、来る人を包み込むように、礼拝堂の中で親密に存在しています。だから厳かでありつつ、マチスのアトリエにお邪魔するようなあたたかな雰囲気がしました。この礼拝堂のベンチに座って、ステンドグラスの光が変わる様子を見ることができたら幸せでしょう。

 展覧会の画集に教会のカラー写真が載っています。画集の表紙は薄いピンクでとても素敵です。

 美術館で好きな絵を見ると、見えない言葉で話し合うような気持ちになることがあります。沈んでいた気持ちがマチスの軽やかな色彩の絵を見て、元気になれました。いつか、この礼拝堂に行ってみたいものです。

つけたし
 帰りに駅でお昼を食べました。以前は外食に神経質になっていたので控えていましたが、最近は短時間なら入るようになりました。順番待ちをしていたらすごく綺麗な外国人カップルがいて、胸元な「文化交流?」とカードを下げていたので、勝手にダンサーかしら?と想像してちら見しました。お店の順番待ちを書くボードの意味がよく分からないようで翻訳機能を見ながら書こうとしていたので、欄を指差しして「ネーム」「ナンバー」とカタコトでヘルプしました。英語が話せる人ならもっとスマートにお手伝いできるだろうなあ、と思いました。

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