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コーヒーとミルク #詩

鈴の音
誰が来たの
振り向いても誰もいない

足跡は雪を残しただけ

静かな店内
コーヒーの香りが
隅々まで染み付いている

鈴の音で思い出す
君のこと
いつか約束した待ち合わせした
この場所で僕はコーヒーを頼んで待つ

怒りなの哀しみなの?
僕の中にいる
もう一人は震える

誰がこの未来を仕組んでいるの?
引き付けて、引き離させる

一雫の波紋で
完成するコーヒーを掻き回して
ゆっくりミルクを注ぐ

交わらない白と黒のように
僕らは何かに弄ばれている

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