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【映画ノート】自分の青春は間違っていない!|サニー 永遠の仲間たち

サニーA4_アートボード 1

韓国/2011年公開/124分
監督・脚本:カン・ヒョンチョル
出演:ユ・ホジョン、シム・ウンギョン、チン・ヒギョン、カン・ソラ 他

イム・ナミ(ユ・ホジョン)は、ある日母の入院先で癌により余命2ヶ月と宣告された高校時代の友人ハ・チュナ(チン・ヒギョン)と再会する。彼女の「サニーのみんなに会いたい」という最期の願いを叶えるため“サニー”のメンバーを探すこととなる。その過程で、ナミの人生で最も輝いていた時代の記憶が1980年代後半の韓国の政治的、文化的な時代背景と共に蘇る。

ノスタルジー映画の秀作

ニュー・シネマ・パラダイス[イタリア/1988]や横道世之介[日本/2013]など、過ぎ去った時間、思い残した青春を振り返るセンチメンタルな『ノスタルジー映画』の秀作。
自らの青春時代を肯定できるか否かで、その後の人生は大きく変わってしまうものだ。この映画の中のイム・ナミをはじめ、サニーのメンバーは過去の自分が思い描いていた未来とは大きく違っていた。中盤、過去からのビデオレターでみんなが語るような姿にはなっていないのだ。
特に一番いたたまれない人生となってしまったキャラクターが話す姿は、直前にその現在の生活を目の当たりにしてしまっているので、胸が締め付けられる思いでいっぱいになる。
そしてイム・ナミがぽつんと画面に映り語る将来が、本当に愛おしくて愛おしくてたまらない。。
「画家になってるかな」
「大学では音楽喫茶でDJしてると思う」
「漫画レンタル屋でバイトしたいな!」
「ソフィ・マルソーに顔が似てるから映画に出れるかも!」
どれもこれも、それまでに映画内で描かれてきた、イム・ナミのパーソナルな部分に関わるモノで、
絵が好きなこと、入り込んだロック喫茶や、そこで不意に聴かせてもらった『愛のファンタジー』など、自分の可能性を広げて描いている。高校生の夢と希望が満ち満ちているのがしみじみ見ていて幸せになってしまう。

最高にハマってる演者たち

特に高校時代のサニーのメンバーたちが魅力的すぎた。


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主人公のイム・ナミ演じるシム・ウンギョン(2019年に第43回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞)の、圧倒的『普通感』。撮影当時17歳で、設定年齢と同じなわけだが、顔の幼さ具合といい、表情一つとってもあどけなさがあるし、可愛いんだけどどこかイモっぽさもある。ダンスのはしゃぎ様が最高すぎる!
そんな垢抜けなかった彼女も、現在はめちゃめちゃオサレで良い感じに成長してる!これまた最高やッ

あとは各メンバーもホント良いわ〜

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ハ・チュナ、スジ、他(泣笑ww)
桜木軍団ヨロシクなメンバー紹介ですが…

リーダーのハ・チュナのリーダー然としたカッコよさは一目瞭然。学生時代に「こんな人間であれたなら!」と、自分には無いカリスマを持ってるので、現実にもこう言う人はいるので、憧れてしまう。
スジの群を抜いた美少女っぷりも凄まじいぃ
(ただこの二人撮影当時は20前後と、ある程度女性として完成されていたので、美しさも当然といえば当然か…)

ラストダンス〜青春への決着

この映画の中でメンバーがダンスをするんですが、そのダンスも女子高生特有のキレとノリが最高に可愛い。
前述しましたしたが、自身の青春時代を肯定できるか否かで今後の人生が大きく変わってしまうのは本当のことで、このサニーのメンバーたちも25年越しに止まっていた時間を前に進めることができ、現在の自分たちの生活をより良くしていくことができるわけです。
終盤の彼女達のラストダンスは、自分達の青春に決着をつける、アガりつつも同時に少し切なくもあるのがノスタルジック・ラブである。


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