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ミッドナイト・イン・パリ

冒頭のパリの風景が素晴らしい。特に雨のパリの景色などは、水しぶきや雨の匂いや、肌寒さが体感できそうなほどのリアルさを感じました。
雨のパリをいかに素晴らしく見せるかが、実はかなり重要なのですが、この映像の流れはさすが。

婚約者の家族と一緒にパリに旅行に来ていた脚本家のギルは、真夜中の鐘の音とともに、憧れの1920年代の世界にタイムスリップします。

そこで彼を待ち受けていたのは、フィッツジェラルドであり、ヘミングウェイであり、ピカソであり、黄金期を代表するアートのレジェンドたちでした。ギルは、彼らに囲まれた黄金の20年代の世界にハマり、婚約者やその家族をほったらかして何度もその世界に身を投じます。

婚約者がロクでもないので当然です。ギルが雨のパリを堪能しようとしても、雨最悪と言ってとっととタクシーに乗り込んで勝手に帰ってしまう連中です。


この20年代の調度品やファッションや雰囲気が素晴らしいのはもちろんのこと、特徴をうまくとらえた著名人のそっくりさ加減にも唸ります。
 
それにしても、この時期のパリに集まった芸術家たちの面々。、、。豪華絢爛、まるでアートレジェンドの博覧会です。現代のアーティストがこの中に入り込むことができたなら、それはもう夢心地であろう事は容易に想像できます。

不満だらけの現代と比べて、まるで黄金のように輝くこの時代の素晴らしさに惹かれていくギルですが、一方では、歯を抜くにしても麻酔がないとか、リアルな生活感についても考えが及びます。

当時のパリなんて不潔極まりないし、なんならあと十数年でナチスの支配下です。
彼にとっての「ここではないどこか」は20年代ではありませんでした。


12時の鐘と共に、嬉々として過去へと向かっていた彼が、ついに過去と決別し、過去への入口には行かず、一人ぶらぶらとセーヌの橋を歩きます。

12時の鐘が鳴り響きます。

そこで彼を待ち受けていたのは過去ではなく、、、


きれいに決まったエンディングでした。


見終わった後に少し詳しく調べてみたらカーラ・ブルーニが出演していると知ってびっくり。あのガイドさんだったのか。。。

7.5

ネタバレ







タイムスリップは、深夜12時の鐘の音とともに、ギルの前に車が現れることによって起こります。
その車が、彼を20年代の世界に連れて行くのですがが、シンデレラがモチーフになっていると思われます。
で、「雨のパリ」がガラスの靴。多分。
これが最後にピタッとはまって綺麗にハッピーエンド。

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