会議での議論の進め方を変えてみた~参加者の情報整理の仕方に合わせて進行~

最近、開発メンバー同士でのふりかえりの場で「議論の時に一部の人ばかり話していて、何も意見しないメンバーが何人かいるよね」という問題提起が複数回出ていました。

聞かれずとも自分から意見を主張する人もいれば控えめな人もいるので、そこはファシリテーターの人が各自に名指しするなどして参加者一人一人から意見を聞くようにしよう、ということになってある程度は発言量のばらつきが減ってきたのですが、今度は発言の質に問題を感じるようになりました。つまり、話を振っても「特にありません」という返答。意見が多いメンバーへの振りは後にして最初に普段意見が少ないメンバーに話を振るなどしても特に大きな変化はなし。本当に何もないなら良いですが、正直「本当に考えようとしている?」と参加者の主体性や意欲を疑ってしまうことがあったり、論点が曖昧になってるなど議論の進め方で解消できる部分があるのかなど、モヤモヤしていました。

そんな中、参加者の話を聞いてみるとどうやら「意見を出すときに、後頭ベースだけだと意見をまとめにくい」メンバーがいることが分かりました。そういえばこれまで、何かのトピックについて議論をする場合、アジェンダを事前に共有などはするものの、議論自体はその場で口頭ベースで進んでいくことが大半でした。

そこで自分がファシリ担当の時には、議論の最初にアジェンダの内容について各自で5~10分ほど自分の意見を自分専用のページに書き出してもらい、後でそれを共有してもらう方法をとってみました。

すると、これまで「特に意見がないです」という発言が比較的多かったメンバーも自分の意見を発信してくれるようになり、後でヒアリングしてみたところ「めちゃくちゃやりやすいです、書き出すことで情報を整理することができるので、今後も続けてほしいです。」というフィードバックを貰えました。

そういえばドラッガーのManaging Oneselfという本に「How do I perform ?」という章があり、そこでは「読んで理解する人」「聞いて理解する人」「書き出すことで整理する人」「話すことで整理する人」など、物事を成し遂げる方法は人それぞれ異なっていて、自分自身とチームメンバーがどのような環境でパフォーマンスを出せるのかを知ることの必要性について書かれており、今回の件も「どういう環境だと意見を出しやすいか」というのがメンバー間で異なっていたのかな〜と思います。ちなみに僕自身はどちらかというと書き出すよりも話す方が色々とアイデアが浮かんできて思考の整理が進むタイプかなと思っています。

そんないま新たに抱えている問題は、たくさん出るようになった意見をどうまとめて意思決定していくかに時間がかかってしまってなかなか結論が出ないところで、まだまだ会議(議論)の改善は続くのです。。

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