介護保険について

みなさま、こんにちは。


8月は夏バテと所用で記事を全然更新できませんでした・・・


今日は、前回の予告であったように「介護保険」について少し書こうかなと思います。


介護保険とは、日本の高齢化に伴い、高齢者を社会全体で支え合う仕組みとして1997年に成立し、2000年から施行された介護保険法による保険です。


簡単に説明すると、「日本が高齢化で高齢者増える」「少子化も進み家族が介護する従来のシステムでは対応不可」なので「社会全体で高齢者を支えましょう」→介護保険誕生
です。


介護保険を利用するためには、利用者もしくはその家族が市町村に相談します。
その後認定調査がなされ、介護認定が下ります。
介護認定は、対象者が生活するうえでどの程度介護が必要かを時間換算し、介護度が出ます。

介護度によって使えるサービスの幅が変わり、月々に使えるサービスも異なってきます。


介護度が出ると、ケアマネージャー(CM)または、地域包括の担当者が本人・家族とサービスの選択を行っていきます。


理学療法士として働いていると良く遭遇するサービスは
「訪問リハビリ」
「デイサービス・デイケア」
「ヘルパー」
「福祉用具」
などがあるかと思います。


これらのサービスを使ってどのように対象者の生活を支援していくかをベースにケアプランが立てられていきます。(CMによって)


これらのサービスをどのように解釈し、選択しているのか、個人的な意見と解釈を述べていこうかと思います。


「訪問リハビリ」
療法士が利用者の在宅に訪問し、リハビリを実施するサービスです。
所謂、機能訓練もしますし、生活環境内でリハビリできるため、買い物や良く使う公共交通機関の利用等も練習したりします。

個人的には、機能維持よりも向上に重きを置いているサービスと考えております。
退院後やサービス利用前にできなかったことをできるようにしていくことが目的や目標になるケースが多いです。

もちろん、場合や疾患等によっては、機能向上よりも機能維持に努める場合もあります。


「デイサービス・デイケア」
自宅玄関から施設まで送迎付きで、1日または半日、施設で集団体操やレクリエーション、入浴や昼食等を行うサービスです。

訪問リハビリに比べ、長い時間施設内にいることで、自宅での転倒リスクの軽減や社会的なつながりが増えることで、機能維持のみならず引きこもり予防や家族の介護負担の軽減などができます。

最近では、入浴設備や運動設備が充実した施設が多く、広いお風呂や岩盤浴、トレーニングジム顔負けのマシーンの導入など、様々な企業努力がなされています。

また、機能向上やADLの向上によるQOLの向上のみならず、利用者の楽しみを増やすことにも重きが置かれ、精神的なQOLの向上も図れます。
(例えば、同世代の友達ができるとか、学生時代にやっていた麻雀やトランプ、将棋や囲碁などをできるとか、カラオケがあるとかが精神的なQOLに繋がっている場合があります)

もちろん、機能向上に重きを置いている施設も多く、PTやOT、STがいる施設もあります。
様々な種類の施設から、利用者が行きたい施設を選べるというのも大きなメリットですね。


「ヘルパー」
利用者の自宅に介助者が訪問し、生活支援や身体介助等を行います。
買い物家事代行や入浴トイレ介助などがあります。

介助・介護をしてくれるものですが、個人的には、訪問者が来ることにも大きな役割があると考えています。

リスク上では、利用者の急変の発見ができる(転倒や意識消失などが長い時間放置されるリスクが訪問者によって軽減できる)

また、機能的には介助でできるレベルの動作をしてもらえると、より廃用リスクの軽減にもつながります。

特に、転倒リスクの観点から、家族などに外出を止められている利用者などは、ヘルパーか買ってきたやヘルパーからの話が一番外界との接点になる場合もあります。


これらのサービスをうまく組み合わせ、在宅での生活を継続できるよう支援したり、サービス担当者内で情報を共有していくことで、リスクを軽減しているのです。


介護保険を取得するタイミングは人それぞれではありますが 、凡そ転倒や入院をきっかけに取得するケースが多いです。


様々な職種がそれぞれの支援を行うことで、利用者の生活を安定させていく地域包括のシステムにPTはじめセラピストはどうかかわっていけば良いのか、どう関わればうまく支援ができるのか、最後に私自身の考えを書きます。


まず、PTとしての領域をわきまえる。
なんでもかんでもこちらの要求を通そうとしないことです。
これはなにもサービス担当者だけでなく本人や家族に対しても言えることです。

もちろん転倒しないようにとか、生活支援のためを思って考えを発言するにしても、すべての支援を自分が行っているわけではないことを理解した上で考えを発信しましょう。

そうなるためには、あらかじめプランをたくさん考えておくことです。

①これができるならこうしましょう。
②これができないならこうしましょう。
③ここまでできるならこうしましょう。

といくつもパターンを考えておきましょう。


そこでうまく妥協点を見つけていくことで、無理のない支援ができます。
無理が出る支援は結局のところ利用者のリスクに繋がります。


また、妥協点を見つけていく過程の中で、問題点がより細分化され、それぞれの担当者がより良いサービスを考案できる場合が多いです。


例えば、転倒リスクのある利用者に対して、
PTはどうやったら転倒しないかを幅広い視点で感が発信できると
福祉用具の担当者が手すりの種類や設置位置や場所を発信してくれます。

PTより手すりの種類に関しては福祉用具担当者の方が詳しい場合がほとんどです。

これが、PTが転ばないためにはどうするべきかしか述べないとより良い支援案があったとしても、他のサービス担当者が発信してくれないことになり、結果利用者に不利益が被ることがあります。

なので、幅広い視点での支援を行うために、
PTとしてここまでは考えられるという点を様々な視点で考えられるようにする必要があります。


より多くの職種と交わるからこそ、自分の考えの利点をより幅広く使えるようにするには、その分考えなければいけないと思います。

そして、その考え方は地域のみではなく、病院や病棟内でも活かせる考え方になると思います。


介護保険についての話からだいぶ脱線してしまいましたが、ここまでにします。


次回は内容未定です…

所用がまた入る可能性もありますので、更新頻度は落ちると思います。


不定期ですが、また記事は書くので、良ければぜひ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?