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100冊のmyえほん

29冊目は
『森へ』たくさんのふしぎ 1993年12月号
(たくさんのふしぎ傑作集『森へ』 1996年
星野道夫/文・写真
福音館書店

17分
キーワード:写真絵本、南東アラスカ、原生林、トーテムポール

『森へ』 星野道夫/文・写真 福音館書店

2023年11月20日NHK・BS4Kで再放送の
「アラスカの光と風-星野道夫×大竹英洋 時を超える旅-」を見ました。

5月に視聴した番組の再放送と思います。
入院中でした。
番組を見て人間も自然の一部であることを思い出し自分の生き方を見つめることができました。
クリンギット族のストーリーテラーのボブ・サムの言葉で動物の世界では
毎日死と向き合っている。生きるためには他の動物を殺すことが日常と。
アラスカの先住民は死んだ後にも魂は残ると考えている(目に見えないものを信じる心)。クジラ漁の後に死んだクジラのあごの骨を手厚く海へ返す儀式がありクジラの肉は、その村の2か月分の食料になるそう。

生前の星野道夫さんは、息子たちが通っていた小学校を来訪。全校児童にアラスカの写真のスライドを見せながらお話をして下さいました。私も参加させていただきました。謙虚なお人柄と、狙った写真を撮るための粘り強さと思索力と文章力の素晴らしさに
脱帽しました。
(約30年前)
星野さんを敬愛する大竹英洋さんが30年後のアラスカで
星野さんが写真に撮った同じクジラに出会えたことに驚きました。
しかし地球温暖化で変わりつつあるアラスカ。
星野道夫さんが愛したアラスカの大自然の写真は
資料としても大事なものと思いました。

私は『森へ』が星野道夫さんらしい一番好きな絵本です。
(サインも頂きましたよ)
最初の見開き3ページで幻想的な写真と星野さんの魅力あるテキストに引き込まれます。写真だけでなくエッセイも悠久の自然に導いてくれる素晴らしい絵本。

レイアウト:なかのひろたかとなっています。
そこでこの絵本を最初から最後までめくってみました。最初の導入部分の見開き3ページの部分は霧に覆われていて他のページとは違い、文字が両脇に寄せてあり写真になじんでいる。文字の色が白のページもあり。その後は、写真と別にテキスト部分が区分けされているページと、写真のみのページが入れ替わり登場し迫力ある絵本になっている。写真のみのページは真ん中あたりにあり絵本のクライマックスになっている。
絵本は絵と文だけでは成り立たないものと改めて認識できました。

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