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子どものころから料理をつくるのが好きでした。
好きな味を自分の手でつくる喜び、
おいしい
という自分の中の、
取り出してみることのできない感覚が
誰かと同じとわかったときの、
こみあげるような嬉しさ。
いつも一回きりで、
食べ終わったらなくなってしまうことも
わたしにとっては気持ちがよかった。
それでも、記憶にのこる時間には
かならずそこに おいしい、があったような気がします。

自分の手でおいしいものが作れることが
ひとの人生をいろいろな意味で支えるのではないか、
と思って料理の仕事をするうちに
料理教室をはじめ、
びんに詰めた調味料を作るようになり
もっと伝えられたら、
そう思って、この場所で食堂をはじめました。

ごはんがおいしいと、うれしい。
それが自分の手でつくれたら、もっとうれしい。
わたしたちの作るものが
いろんな家庭の食卓や、誰かの人生を
より明るく照らしてくれるといいな、と願って。

さぁ、今日はなにを作りましょうか。



2019年 ふじわらホームページに寄せて

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