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結婚とか婚活とか女友達とか。

婚活で出会った30代の2人が結婚するか別れるか、という本を読みました。一言感想を言うと、ハッピーエンドで良かったです。


20年ちょっとしか生きていない私は、まだまだ結婚とか婚活とかそういった言葉とは距離があります。

だけど、地元の子は結婚して子供がいる子もいるし、サークルの先輩だった人も2児の母だし、結構仲のいい友達も去年入籍しました。
SNSには彼氏とのデート写真やら、子供の可愛らしい動画やらで溢れかえってきています。

20代前半では多数派ですが、これが30代になったら、未婚の女性なんて、少数派になるのでしょう。

私は一応結婚はしたいと思っています。だけど、そんなに強くはありませんし、1人でもいいかもなと思うこともあります。

印象に残った場面を3つほど。

本の話に戻りますが、主人公の男が当時の彼女から結婚を迫られる場面がありました。男はすごく圧に感じて、彼女のことを重い、怖いと捉えてしまいます。その子とは結局別れてしまいました。主人公の男はすごく後悔して引きずって新しい出会いもなく婚期を逃してしまいます。

未来のことなんてあんまり考えてなくて、何となく彼女と付き合っている男。
結婚したいという明確なビジョンを持って付き合っている女。
2人には確実に付き合う目的が違っていたと思います。

私の中学校の先生が言ってました。結婚しよう!と思ってないと結婚できないのよ。当時中学生だった私はイマイチ分かっていませんでしたが、この本を読んでわかるような気がします。結婚には、相当な覚悟と決心と勢いがいるんだと。そんなことを考えました。


そしてこの本にはとんでもない母親が登場します。行き過ぎた愛情、歪んだ愛情、そんな言葉がしっくりくるような。子離れできない母親、進学先も就職先もはたまた結婚相手まで決めようとする母親。外泊するな、日付が変わる前に帰ってこい、夜遊び禁止、そんな過保護なルールを決めときながら、結婚はまだか、彼氏はいないのかとプレッシャーを与えます。娘に自分の描いた物語通りに生きて欲しいという、理想の押しつけ。そんな母親です。

読んでいて、胸が痛くなりました。そして、似たような感覚を、私の実の祖母に感じたことがあります。ここまで酷くはなかったけれど、彼女の期待がすごくプレッシャーだった。こうしなさい、ああしなさい、自分の言うことがあたかも正解であるような、これ以外は考えられないような、そんな言葉を常々かけられていました。

田舎はすごく狭いコミュニティで生活が成り立ちます。みんな顔見知りだし、1歩都会に出れば大したことでもないことに対して、変に過剰な誇りを持っていたり、1つタブーなことをすると一気に周りの信用を失います。ほんとにしょうもない世界。井の中の蛙です。

職業で人柄を判断したり、学歴でその人の価値を決めつけたり、もう、偏見まみれです。私が地元に戻りたくない理由の1つでもあります。

本の主人公の女性もまた、母親の存在、田舎の距離の近さに苦しめられていました。自分のことを自分で決められない意思の弱さ、この彼女の性格もやばい母親をつくりあげた要因とも言えます。

都会では、少ないのかもしれませんが、田舎ではありふれた日常です。人と人との距離が近いことは一見いいことに見えるけれど、それが帰ってプレッシャーになったり、生きづらさを感じたりします。この母親を見ていると、地元のことが頭に浮かびました。


物語の後半には、彼氏の友達である、気の強い目立ちたがり屋な女子達から、彼女が傷つけられる場面があります。ここも読んでいて苦しかった。

自分の意見をバンバン言える人と、色々考えてあまり言わない人。その相反する性格がゆえに、彼女と彼氏の女友達は、お互いに苦手意識を持っていました。お互い分かり合えなかった。

経験談から言いますが、女性の飲みの場で繰り広げられる会話はおぞましいほど怖いものです。8割りが悪口だし、悪口で結託し仲良くなることもあります。そういう子に限って表向きは愛嬌のあるいい子だったりします。

私は登場人物でいうと、主人公の彼女の性格に近いです。意見を言うことに苦手意識を持っています。この本のように、我の強い女の子に詰められたら、何にも言い返せません。この場面では主人公の彼女に感情移入してしまいました。苦しかった。


彼氏の前で、女友達が苦手だと言うことがなかった彼女も最後にははっきり言葉にします。
今まで切り離せなかった地元とも母親ともキッパリ線引きをして、彼氏と向き合います。
結婚は2人のことなんだからと、2人で考えます。
最後は2人とも自立して、やっと、自分の人生を歩き始めたように感じました。


この本を読んで、結婚とか婚活とか母親とか色んなことについて考えました。私もいつかこの2人のように、素敵な人と出会ってしっかり向き合えるような恋愛がしたいです。

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