文学フリマのためだけの本を作った話
文学フリマに参加した印象
以前にも書いたが、文学フリマに初めて出たのは、二年前の広島だった。
私が広島在住な事もあり、「地元に一次創作文芸イベントがあるんだ！」と知って、喜び勇んで参加してみた。
コロナ禍明けでまだイベントもちらほらとしか復活しておらず、人が少なめだった事もあり、のんびりとした印象のイベントだった。
それまでは二次創作がメインの大きなイベントに出ていたので、周囲を見渡しても一次創作の文芸サークルばかりというのは、なかなか面白かったしその空気感が気に入ったので、他の文学フリマにも出てみようと思った。
ちょうどその年に仕事を辞めて商業作家としてフリーランスになったのもあり、旅行がてら全国の文学フリマに出てみるのもいいだろう、と思い福岡・岩手に参加した。
とても楽しかったし、色んな本を買ったのだが、この辺で私は気付いた。
私、文学フリマから浮いている⁉
そもそも私が書く作品は、エンタメ極振りライトノベルである。
BL本が多く、基本的に軽い文体で読みやすくて、明るくて楽しいをモットーに書いているし、キャラメインの話が多い。
そして絵師さんに表紙とかを描いてもらうのが大好きなので、初期は特に商業誌っぽい本作りを目指していた。おかげで私のスペースは何かカラフルである。
文学フリマは自身が文学と信じるもの、字で表現できるものならば何でもOKと公式が表明しているから、別に私のスペースがダメな訳ではない。
わけではないのだが、イベントを周るとどうも『浮いている』気がする。
もちろんラノベ系やＢＬ本を出している人も多くいるし、そういった人たちを否定する気はないのだが、私は私をそう感じてしまったのだ。
私が文学フリマというイベントが好きで、そのイベントが醸し出す空気感にもっと混ざりたかったのだ。
文学フリマ向けの本とは？
かと言って、作風は変えられない。
特にジャンルにこだわりはない（性別にもこだわりがないからBLもTLもGL
も書く）のだが、純文学や詩歌は書けない。
キャラクターがいない文が書けないのだ。
そもそも好きでそういうの書いているし。
そこでふと、自分がラノベ以外でもよく読む本を思い出した。
それはエッセイだ。
他人の生活や気持ちを読むのが好きで、特に旅行やグルメ系のエッセイ本などが好きで見つけるとすぐに手に取る。
文学フリマにもエッセイ本は多くあり、私自身エッセイスペースにはよく行って買っている。
そして私は、少し前にフリーランスになって旅行をしまくっていた。
これはもしや、旅エッセイを、書けるのではないか？
そうだ、ひとり旅エッセイ本を作ろう
そんな訳で、文学フリマに馴染むために、文学フリマ用の本を作ろう！と決め、内容を旅エッセイに決めた。
仕事の事もあり、すぐには行動に移せなかったが文学フリマ東京に合わせて旅エッセイ本を書く事にした。
テーマは、”手探りゆるゆるひとり旅”だ。
コロナ禍と旅行支援の時に一人旅を始め、その後色々と行っていた。
”一人旅”というと敷居が高く感じるかもしれないが、行ってみると全然そんな事はない。気ままに行けるし、皆も行きなよ～という意味も込めてゆるい感じのエッセイにしようと思った。
さっそく今まで行った旅行をノートに書き出し、どの辺まで入れようか、表紙はどんな感じにするかを考えた。
いつもはＢ６サイズをメインに出しているが、文学フリマに寄せたいので文庫サイズにする事に。
フルカラーでキラキラしたアニメっぽい絵ではなく、文芸に寄せてシンプルな感じにしたい。でもセンスがあるかわいい感じが良い。
しかし私にそんなセンスは無い。
そうすると、どうすると思う？
そう、外注である！
エッセイ本の完成
こうして出来上がったのが、この本。
裏はこんな。
イラストには、旅行の中で印象に残った物をいくつか挙げて描いてもらいました。真ん中のサークルロゴも以前外注したもの。
文学フリマ東京前はバタバタしていたので、noteに告知など全然出来なかった。（そのくせ自分はnoteで本の情報収集をしていた）
ので、今週末の文学フリマ岩手に向けて宣伝も込めてこの記事を書きました。
文学フリマ岩手参加告知
サークル名：イマジン
スペース：B-18 で参加します！
旅エッセイ詳細は
『ヒトリ旅ノススメ』
文庫サイズ・76Ｐ ￥500
コロナ禍を始めたひとり旅エッセイ（2021～2022年）体力ザコでお酒も美味しい物も大好きなアラフォー女の失敗しまくりゆるゆるひとり旅。
【収録旅】
・推しの育った空気を感じたい！木曽福島で初ひとり旅編
・本棚劇場から始める、関東横断旅編（前）（後）
・そうだ、カニを食べに行こう！金沢編
・そうだ、フグも食べに行こう！下関編
・富士山が見たい！静岡豪雨編
ＢＬサークルですが、女×男オメガバース官能小説とかもあります。
よろしくお願いします！
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