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精油ものがたり ~ ティーツリー ~

ここ数年、日本でもお庭のシンボルツリーとしても人気がでてきたティーツリーですが、もとはオーストラリアの限られた湿原の奥地のみに生息している木です。
その樹皮は耐水性があり紙状で幹から剥がれやすく、先住民のアボリジニの人たちはその樹皮を生活用品として使い、そしてその辛みのある葉の持つ優れた薬効を知っていて、風邪のときや頭痛薬として煎じて飲用したり咬んで服用していたそうです。

ティーツリーの名前の由来は、オーストラリアに上陸したクック船長一行がその葉をお茶として飲んだことでティーツリーと名付けられたといわれています。(この話の真偽は不確かで実際に飲用したのはメラレウカではなく、同じ仲間のレプトスペルマムではないかと言われています)
※レプトスペルマム属の代表としてはレモンティーツリーがあります。

ティーツリーの学名はMelaleuca alterniforiaといい、フトモモ科のコバノブラッシノキ属に属します。近縁種にはカユプテ(Melaleuca leucadendron)やニアウリ(Melaleuca quinquenervia)などがあり、またフトモモ科にはクローブ、ユーカリ、マートル(ギンバイカ)などが含まれます。
それらの精油には共通して優れた抗感染症作用があります。

なかでもティーツリー油は細菌、真菌、ウィルスといった感染力をもつ微生物全体を抑制する働きが並外れてパワフルであることに加え、免疫機構を刺激する非常に強い力があります。
私たちの健康を脅かす感染症に対して、その感染力を衰えさせながら、それに対抗する自身の免疫力を活性化し治癒を早めることができるのです。

皮膚刺激もなく原液のまま使用することができる数少ない精油のひとつでもあります。しつこい水虫(真菌)に悩んでいる方は直接ティーツリー油を患部に塗布してみてください。治癒を早めることができます。(まれにアレルギー反応を起こす人もいますので、使用の際は事前にパッチテストを行うことを推奨します)

またティーツリー油には乳がんのⅩ線照射治療に対して体を保護する一定の力を示すともいわれています。
実際に乳がんを患ったセラピスト仲間がティーツリーを照射前に患部に塗布して治療に臨んだところ、皮膚へのダメージが軽減され、放射線科の医師にびっくりされたと言っていたことがありました。

さらにティーツリーの持つピリッとした苦みのある香りは、強いショックを受けた時や自信を無くした時などに、肯定的な見方を促し心の免疫力を強化させる働きもあります。ネガティブなものの見方は慢性病を生じさせ、病も悪化させやすくなってしまいます。
ティーツリーの精油はそんな状態に陥ってしまった人たちの強い味方となることでしょう。

そして‥また数年前のように感染症が蔓延することがあった時には、安全性が確立されていない注射を打つ前にティーツリーの精油のことを思い出して欲しい‥と思います。

ティーツリー
学名
:Melaleuca alterniforia
科目:フトモモ科
抽出部位:葉 [水蒸気蒸留法]
ノート:トップノート
効能:鎮痛作用、抗菌作用、抗真菌作用、抗感染作用、抗ウイルス作用、免疫促進作用、強心作用、瘢痕形成作用、神経強壮作用など
使用注意事項:特になし

【おまけ】
メラレウカ メディカル ティーツリー
つい先日、わが家のシンボルツリーにお迎えしました。
まだ樹高140㎝の苗木です。お借りしたタイトル画像のように白いお花を咲かせてくれるのはいつかしら…

台風対策で支柱ばかりが目立ってます(笑)




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