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作詞家秋元康を意識したきっかけ

AKB48との出会い

私は秋元康ほど詞が頭上から降ってきてる人間を知らない。言うまでもなく日本一の作詞家である。中学生のときに特別好きなものがなかった私が急激にハマってしまったのがAKB48だった。

当時の私は自分の顔が可愛い部類に入るという謎の自己肯定感があった。なのにテレビでAKB48を見て自分よりも可愛い女の子がたくさんいることに気付き、傷ついたと同時に惹かれていってしまった。そしてそれが10年以上続く趣味になろうとは考えもしなかったのである。

推し遍歴

AKB48はこちらも言うまでもなく大所帯グループである。故に魅力的なメンバーも多く、推し歴長期・短期含めると10人ほどいたと思う。

中でも1番長期で推していたのが、シングルセンターを務めたり総選挙で1位を獲得したりしたことがある超人気メンバー渡辺麻友である。

彼女はAKB48の3期生として2007年4月(当時13歳)から2017年12月まで活動した。卒業卒業公演その後も女優業を続けていたが2020年6月1日に突然芸能界を引退してしまい、当時は悲しみに暮れた。

渡辺麻友

渡辺麻友の他には島崎遥香、松井玲奈、吉田朱里、木下百花、岡部麟、田野優花などを推していた。タイプが皆違うので、各々違う理由で推していたのだと思われる。

島崎遥香
左から岡部麟、柏木由紀、吉田朱里
松井玲奈
木下百花
田野優花

私にとってアイドルは見上げて尊敬するものである。なので年下のメンバーは魅力に欠けてしまい、ヲタ卒を招いた原因である。女性アイドルを応援してる大半の人間は「可愛い」「応援したくなる」対象として見ているのだから逆行しているのかもしれない。

秋元康の作詞が私に与えた影響

前述した通り、私が日本一の作詞家の名をはっきり意識するようになったのは中学生のときである。中学生のときの私は小学校高学年で転校してきた影響を引きずっていて、なかなか周囲に馴染めなかった。

地元の公立小学校からメンバーがあまり変わらない公立中学校に進学なのだから致し方ないのだが、そのせいでヲタクが加速するのだった。

秋元康作詞のAKB48の曲は多すぎるしヲタクでも全ての曲のタイトルを覚えている人はいないだろう。CDの表題曲は言うまでもなく、カップリング、アルバムという他のアーティストでもやってるラインナップだけではない。AKB48をはじめとする姉妹グループには劇場公演があり、主にそこでしか披露されない曲目があるのだ。

膨大すぎる曲数の中から私の心に響いた曲を1曲ずつ紹介していく。

「胡桃とダイアローグ」/TeamA
中学生のハマりたてのときの「チャンスの順番」のカップリング。当時は【ダイアローグ】の意味が分からなく、造語だと思っていた。

MVのおしゃれさと攻めた歌詞の虜になった。全盛期の人気メンバーが勢揃いしてもいる。

「隣人は傷つかない」/TeamA
こちらもメッセージ性が強い曲な上にアイドルがこんな歌詞歌うの!?と中学生ながら思った1曲。恋愛感情についての詞だが、当時は公共の場でのトラブル等を見かける機会が多い都会人なら1度は思ったことのある感情だと思っていた。「上からマリコ」カップリング。

直接触れなければ
心は火傷しない
経験で分かってる
直接 触れなければ
平和に暮らせるのに
そう孤独はいつもSafety

「隣人は傷つかない」/AKB48 TeamA

なんの説明もなく「TeamA」という表記が出てきて疑問を持った方のために補足をすると、AKB48にはかつてTeamA、K、B、4、8、研究生と分かれていた。簡単に言うとクラス分けである。

約4年に1度組閣という名のクラス替えがあり、中でも2014年の組閣は姉妹グループ(国内外含む)を巻き込み大改編となった。今回の記事内容とは逸れてしまうので詳しく知りたい方は下記のサイトを確認して欲しい。

「Ruby」/TeamA
メンバーが美術品として展示されてるコンセプトのMVもおしゃれだし何より推しの渡辺麻友様がいて尊い。「So Long!」のカップリング。
表題曲は渡辺麻友様のセンター曲。

この3曲の他にも「軽蔑していた愛情」は高校受験生のときに聞いて衝撃的だった。

偏差値次第の階級で
未来が決められてる
もう頑張っても
どうしようもないこと
ずいぶん前に
気づいてただけ
私たち

軽蔑していた愛情/AKB48

受験生のときは偏差値や内申点に関してピリピリしがちなので歌詞に「偏差値」と入っていてどういう意味なんだろう?と考えさせられた。

10代で秋元康の詞に染まって

この記事を読んでくれている層が不明なのだが、仮に若年層だとしてもAKB48というグループ名は聞いたことがあるレベルの認知度だろう。

今回紹介した曲は全盛期を知っている層でもマニアックな曲ばかりだったかもしれない。どうしてもダークで重い曲よりも明るくてポップな曲の方が注目されがちである。

また、同じくAKB48のヲタクで上記の曲たちを好きだと言う人は少ないだろう。しかも当時女子中学生で。今では同性のアイドルを応援していることは普通であるが、当時は好きなアイドルといえば異性であると風潮があり珍しかった。学校の保護者会で母が私のAKB48好きを明かしてしまい、変な噂を流されたこともあった。

そう思うと当時の学校での状況とリンクした曲ばかり選出されているし、他人よりも考えさせられることが多かったように思う。

たまたまハマったAKB48がその後の人格形成にここまで影響するとは想定していなかったし、私が子育てをする立場になったら注視していきたい事案だと考えさせられた。

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