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唇は燃えている【ショートストーリー】_甘野充さん企画「#あなたのキス」】参加記事

赤い赤い君の美しい唇
僕の心も燃やしてくれ
燃えて燃え盛って骨抜きにしておくれ
君は美しい 思った通りの女性だ
情熱的な白夜がはじまる
君は甘えるような雌猫のような目で見つめる
あぁそんなに激しく見つめないで
頭の先から爪の先まで痙攣するような感覚
まるで身悶える僕を楽しむような笑顔
君は生まれつきの支配者
ただ感じるだけの僕は君の奴隷に過ぎない
長い長い夜はさらに深い闇の夜へと変貌する
長く深いぶん 君をさらに好きになっていく
闇と同化する君は夢に紛れて幻想世界の住民となる
僕はまた君を探す
君の美しい声が僕を呼ぶ
僕は高らかに君の名を叫ぶ
夢の中で・・・
「見つけた。」
君はそう言って僕に口づけをする
明朝のキスはこの世のものとは思えないほどの甘美な香りがした

【了】

甘野充さんの企画に参加させて頂きます。
甘野さん、素晴らしい企画をありがとうございます。

この度は、マガジンへのご登録を頂きまして感謝申し上げます。

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