【詩】束縛
「変わらないなんて詰まらない。」
変わらぬ愛を誓おうとした僕は呆気に取られた。
「変わることを楽しめないのならいらないわ。」
殴られたみたいに視界がぐわっと揺れる。
変わることを楽しむ、、、?
ぼくは考えたこともなかったが、
変わらないものなど無いと彼女は知っていたのだ
そして、
「詰まらない」と言い切ることもできた。
どんな経験をしたら
彼女のような考えに至るんだろう。
自分と違うということに
とてつもない魅力を感じた。
ぼくは振り絞るようにして
浮かぶままに言葉を紡いだ。
「変わり、、続けながら、
変わらず、、、変わらず愛してみせます」
やってみてよ、と弄ぶ目。
あの時と同じ目が
今でもぼくを試し続ける。
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