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デジタル格差は「始めに言葉あり」

高齢者が、デジタルに触れようとすると、聞き慣れないちんぷんかんぷん用語の連続。理解したければ、ストレスに耐えて、勇気を持って意味を尋ねることから始めなければならない。

福音書の冒頭に「始めに言葉あり」とあります。
人生の成功法則としての偉大な名言だ。

全ての理解は、言葉の解釈から始まると思う。自分の知らない世界を知るのは、「始めに言葉あり」です。

用語が理解できて慣れた言葉になれば、デジタル格差は解消できる。

80代歳が、スマホの利便性に、勇気を持って使い出してから情報格差が解消されつつある。

変化や未知なるものから逃れるのは、保身のための現状維持バイアスで、新たなチャンスや利益に挑戦できない心理状態のこと。

現状維持バイアスは、ホメオスタシスという人間の生得の機能によって自動的に造られるので抑えることは難しい。

ホメオスタシスは、命を守る働きをしていますから、未知のものには近づかず、挑戦を回避する本能です。

デジタル格差が年齢に反比例していることは、高齢者ほど現状維持バイアスの幅が大きいことは理屈的に分かりやすい。

東京商工リサーチの2022年の調査では、全国の社長の平均年齢は、63.02歳。60代社長が最も活躍しているように見えます。
しかし、中小企業の増収率は社長の年齢に反比例している。増収率で見れば、中小企業の社長の年齢と増収率は、表の通り30代がもっとも高く、年齢に反比例しています。
東京商工リサーチ公開日付:2023.01.31

デジタル用語の理解力は、年齢格差、利益率格差、デジタル格差を生んで、いずれも原因は同根と考えます。

理解力は記憶です。ストレス耐性と挑戦する勇気によって繰り返し訓練することで付くものと考えます。課題としては楽しく続けること。

私の住んでいる東京都江東区の図書館が、小学生3〜6年生向けのセミナーを開催しています。テーマは、メタバース、量子コンピュータ、EV、マイナンバー、デジタル通貨、チャットGTP、AI、などどれもデジタル生活に絡むものです。

これらは無縁と割り切れば、無視もできます。しかし知ると知らないでは、生活格差は広がります。

たとえば、私の場合は、無料のチャットGTPに、私の俳句の評価をしてもらえて、楽しみが増えました。江戸時代の俳句までデータに組み入れされていて、記録を利用する装置として驚くばかりです。

半導体のトランジスタ集積率が18ヶ月で2倍になるというムーアの法則が続くとすれば、長生きすると、ますますデジタル格差が広がることが想像できます。

デジタル化は、人間社会が発展する自然の摂理です。現金の授受もスマホに代わる時代となり、公共施設の利用料金の支払いも現金を拒否する時代が近づいています。現金を管理することはコストがかかるからです

行政や銀行など管理に関する仕事がデジタルになること、テレビがユーチューブに移行していることなど大きな変化を体感しています。

 デジタルを利用しないと、高い料金を取られるか、社会に負担を掛けることになります。用語の理解を楽しみながら訓練し、克服するアイデアが欲しいところです。

中高年が得意としていた経験知や専門性が、デジタルによって世界スタンダードで素早い情報に執って替わっている。

チャットGTPが普及してくれば、人間の記憶や書籍の価値がますます崩壊する。国家資格の知識はチャットGTPで皆が共有する知識社会となる。

成功法則の「始めに言葉あり」を念頭にして、苦手な用語に対する拒否反応は訓練で消しませんか。

街の姿が10年を待たずに変貌している。銀行の窓口店舗、デパート、本屋さんがどんどん減ってしまった。次に消える風景を想像してください。


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