見出し画像

#43 誰でも読めるMTG英語 phase in するタイミング

今回のカード

今回のカードはこちら

《ザルファーのフェイジング》

Dominaria United」収録の「Saga」ですね
「Saga」についての基本は#31で扱ったので割愛します

新キーワード能力「read ahead」を持ってるので
まずはそれを訳しましょうか


read ahead

そのキーワード能力と注釈文がこちら
注釈文は短い文が4つなので、1つずつ見ていきましょう

Read ahead (Choose a chapter and start with that many lore counters. Add one after your draw step. Skipped chapters don’t trigger. Sacrifice after III.)

1つ目の文
動詞「Choose」の意味は「選ぶ」
「chapter(チャプター)」はカタカナでも使う「章」なので
「Choose a chapter」で「章を選ぶ」
動詞「start」は「始める」で、「with」は「と共に」
「that many」は「それに等しい数」なので、
ここでの「それ」は先ほど「選んだ章」に相当します
「lore counter」は日本のカードでは「伝承カウンター」でしたね
まとめると
「Choose a chapter and start with that many lore counters.」は
「章を選び、それに等しい数の伝承カウンターと共に始める」
となります
「with」は「と共に」より「で」とした方が自然ですが、まぁどっちでも良いですね

2つ目の文
動詞「Add」は「加える」で、「one」は「1つの」
肝心の「何」を加ええるかが省略されていますが
これは先ほどの文で出てきた「lore counter」以外に考えられませんね
その後の「after your draw step」も「あなたのドローステップの後に」なので
まとめると
「Add one after your draw step.」は
「あなたのドローステップの後に1つの伝承カウンターを加える」
となるので、この文は普通に英雄譚のルールを説明してるだけですね

3つ目の文
「skip」の過去分詞「skipped」は「飛ばされた」なので
「Skipped chapters」で「飛ばされた章」
動詞「trigger」はMTGにおいては「誘発する」で
それが「don’t」なので、まとめると
「Skipped chapters don’t trigger.」は
「飛ばされた章は誘発しない」となります
普通の英雄譚なら複数個の伝承カウンターが一気に乗せられたら全て誘発するので、ここが特殊な部分ですね

4つ目の文
動詞「Sacrifice」は「生け贄に捧げる」
これまた「何を」かが省略されてますが、まぁ「これ」の事でしょう
「after III」って言ってますしね
まとめると「Sacrifice after III.」は
「III章の後に、これを生け贄に捧げる」となります
この文も普通の英雄譚の説明ですね

重要な部分をまとめると
「章を選び、それに等しい数の伝承カウンターと共に始める」
「飛ばされた章は誘発しない」となり
こんな効果のキーワード能力「Read ahead(リード アヘッド)」は
日本語のカードでは「先読」とされます
「ahead」は「先に」という意味なので、これも普通に直訳ですね


phase in するタイミング

続いて「I,II章」の効果を訳していきましょう

Another target nonland permanent phases out. It can’t phase in for as long as you control The Phasing of Zhalfir.

「another」の意味は「他の」ですが、今回は「これではない」と訳した方が解りやすいですね
なので主語「Another target nonland permanent」は
「これではない、対象の土地でないパーマネント」となります
……これでもまだ解りにくいですね
とにかく「これ自身は駄目だけど、土地じゃないパーマネントなら何でも対象に取れるよ」って事が自分で解る訳であれば何でも構いません
phases out」は三単現の「s」が付いてますが
そのまま普通に「フェイズアウトする」です

「It can’t phase in」なので「それはフェイズインできない」
「for as long as」は繋ぎの「for」があるだけで
#8でやった「~の間ずっと」の意味です
それが「you control The Phasing of Zhalfir」なので
「これをコントロールしている間ずっと」

まとめると
「これではない対象の土地でないパーマネントをフェイズアウトする」
「これをコントロールしている間それはフェイズインできない」
となります


これを訳してみて気になった点が1つ
『これが消えた後、フェイズアウトしてた物はいつフェイズインするんだ?


その疑問を解消するには、まずフェイズアウトについて知らなければなりません
このカードには「フェイズアウト」に関する注釈文が書かれてないので
別のカードのものを参照します

《とんずら》

(Treat it and anything attached to it as though they don't exist until its controller's next turn.)

動詞「Treat(トリート)」は、ここでは「扱う」を意味します
「it」の「それ」とは「phase out させた対象」ですね
「anything」は「何でも」で、「attach」は「付ける」なので
「anything attached to it」で「それに付けられたものは何でも」
もう少し意訳して「それに付いてる何もかも」とするのが適切ですかね
「as though~」は「~であるかの様に」
「they」は「it and anything attached to it」の事ですね
動詞「exist(イグジスト)」は「存在する
それが「don't」なので「存在しない」
「until its controller's next turn」は「それのコントローラーの次のターンまで」

まとめると「phase out」とは
「それとそれに付いてる全ては、それのコントローラーの次のターンまで存在しないかの様に扱う」
ですが、この書き方も正確ではありません
この文章は
「フェズアウトするとは存在しないかの様に扱うこと」

「フェイズアウトしている自分のものはターンの初めにフェイズインする」
の2つの意味を解りやすくまとめたもの

 要は「フェイズインできない」とは、「フェイズインするチャンスを逃す」事で
「フェイズインできない」効果が消えても「次のチャンス」つまりは
コントローラーの次のアンタップステップ」まで
フェイズアウトしたまま」というわけですね


復習 for each

最後に「III章」の効果を訳します

Destroy all creatures. For each creature destroyed this way, its controller creates a 2/2 black Phyrexian creature token.

「Destroy all creatures. 」はそのまま「全てのクリーチャーを破壊する」

「For each」は#18でやった「につき」で
「destroyed this way」は「これにより破壊された」なので
「For each creature destroyed this way」は
「これにより破壊されたクリーチャー1体につき」

「its controller」は「それのコントローラー」
「それ」とは「creature destroyed this way」ですね

動詞「create」は#15でやったトークンを「生成する」
「a」なので「1体」、「2/2」の「black」なので「黒」
サブタイプ「Phyrexian(ファイレクシアン)」の「creature」

まとめると
「全てのクリーチャーを破壊する」
「これにより破壊されたクリーチャー1体につき、1体の2/2で黒のファイレクシアンクリーチャートークンを生成する」
となります


おまけのhomework

今回のおまけ問題はこちら

《土牢》

《ザルファーのフェイジング》と似てる様で全然違うカード
この意味まで解れば、もう完璧です

それでは、訳してみてください

ヒントとしては

  • 動詞「leave」は「離れる」

  • この「as~」は「~に際し」

  • 「while」は「as long as」と同じ

答えはこちら↓等で各自確認してください

それでは、また次回

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?