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<本と映画の答え合わせ>第17回「日の名残り」

【本】
〇タイトル:日の名残り
〇作者:カズオイシグロ
〇感想:
 ・第2次世界大戦前のイギリスの執事、現在の自分とは決して接点のない存在を本を読むことでその誇り、思いが伝わり親近感すら湧いてくる
 ・読書の素晴らしさとは時代、国、言語を越えて登場人物と触れ合い、作者の頭の中を感じることができることとあらためて感じた
 ・主人を笑わせるためにジョークを練習するなどスティーブンスのいつまでも変わらない熱意から彼にとって執事が天職であることが伝わる
 ・カズオイシグロの取り扱うテーマの広さに驚く
〇評価:○

【映画】
〇REMAINS OF THE DAY(1993年)
〇監督、主演:ジェームズ・アイヴォリー監督、アンソニー・ホプキンス
〇感想:
 ・本を読んだときは意識しなかったが映画を観ることでスティーブンスとケントンがそれぞれ人生を振り返っていることに気付いた。やはり本と映画の両方で理解が一層深まる。
 ・本作品で描かれる執事の仕事は主人の周りの世話をすることであり、スティーブンスはプロフェッショナルに全うしているが、コンサルタント的な面(助言、提言)は全くみえず、違和感を抱いた
 ・30年前の作品。アンソニー・ホプキンスは(最近は目にしていないが)変わらない印象を受けた。一方、ヒュー・グラントが若い
〇評価:○

【総合】
〇感想:
 ・スティーブンスのように天職である仕事に全てを捧げる人生とケントンのように本意とは言えないまでも結婚して出産、家族を持つ人生。年齢を重ね、振り返った時にどちらが正しいかはその人による。
 ・1つ言えることは人生は取り戻す、やり直すことはできないと言うこと
 ・あらためて自分のこれまでの人生を振り返り、大きく後悔することはない(もちろん細かい後悔は多々あるが)ことに安堵し、これからの人生も自分を信じて前向きに生きていきたいと思った次第である
 ・自分の人生、選択してきたことを振り返るきっかけとなる作品

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