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ざっくりと、1970年代〜2024年

約55年前、写真で見る東京はまるで革命前夜だった。
その頃、私はまだ地方の小学生だった。
約45年前、革命を夢見て上京した。
その年、夢は敗れた。
約40年前、しょうがない、仕事でもするか、、、
その頃は、世界に流れるゆるい時間に身を委ねていればよかった。
約30年前、秋葉原の上空にはWindows95が旋回していた。
そして世界のパラダイムが完璧に変わっていった。
スピードがすべてのテーマの中心になったのだ。

先日、電車の乗り換えで、かつて飲み歩いていた街の駅に降り立った。
ホームから見ると知らない風景が広がっている。
こういう変化のスピードに人間は耐えられるのだろうか。
その日は時間に余裕があったので、改札を出てみた。

真新しい街も薄皮一枚めくるとあの頃が現れてくる。
現れてはくるのだが、過ぎ去った世界はとても静かで、もうそこには誰もいない。

すべてのものは生まれた瞬間から転がり続けている。
変化していくことがこの宇宙の本質なのだとして、きっとそれはすべてを記憶しながらの変化に違いない。
その記憶の一部は、街の片隅に刻印されていたりする。
あるいは私の身体に。

今まで、過去を捨てようと思ってきたこともあった。
無理に捨てる必要はないのかもしれない。
過去を身にまとったまま、2024年の今を楽しめばいいのかもしれない。

そうしよう。
そして自分のスピードで楽しんでいこう。

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