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地球が静止する日 その3

その1はテレビで録画してみました。その2(正式には題名が違うみたい)は、見てません。で、その3を作ってみました。お楽しみください。

以下の物語は完全に架空であり、現実の人物、国、場所とは、一切関係関係ありません。
1.プロローグ
1955年一隻の宇宙船が地球に飛来し、何の勘違いかワシントンDCの広場に着陸した。
宇宙船から現れたのは、不思議なことにまるで人間そっくりの宇宙人だった。
いろいろ行き違いの末、宇宙人の名は、クラトゥということと、人間に警告に来たことが理解された。
人類の代表との会談を希望するクラトゥにアメリカ政府は困惑し、誰もが責任回避して事態を打開しようとしなかった。
おちょくられていると感じたクラトゥは、自ら責任ある相手を求めて、筋違いのバーンハート博士を選んだ。彼は、「人類が完成した核兵器と宇宙ロケットの技術は、宇宙の平和には脅威となっている。
人類が責任ある行為を示せないと、存続の危機を招く。」と伝えた。
バーンハートの助言でクラトゥの実力を示す為、世界中の電気を30分だけ止めて警告するが、逆効果となり、
一大惨事を招くところで、紆余曲折の結果人類は警告を受け入れることで和解が得られクラトゥは地球を後にする。
結局地球が静止することはなかった。

2.二度目の危機
勿論、警告は受け入れるだけで地球上ではますます核兵器やミサイル技術自体は大きく進歩を続ける。
とはいえ1991年冷戦が終結して1993年核軍縮が始まった。
2008年再びクラトゥが、今度はセントラルパークに降り立つ。彼は今度は良い人キャラをまとって現れるが、アイディアはいいもののあまり役に立たなかった。
彼と政府機関の勘違いと行き違いの結果、再び彼はバーンハート二世博士と会う。
この時彼は父から聞いていたので意図的にダークマターとダークエネルギーの不完全な方程式をクラトゥに示し、その真の法則を教えられた。
一方クラトゥの目的は、今や人類から地球を守ることに変化し、人類抹殺を図る。
しかし、自らを人間の姿に変化させたことで人間の感性を感じるようになっていた。
結局紆余曲折の末、彼は自らを犠牲にして人類を守ることを選択した。
このときも地球が静止することはなかった。

3.三度目の正直
2030年世界は再び核戦争の危機に直面していた。
一方バーンハート博士の理論を基に作られた最初の星間宇宙船が完成し、テイラー大佐を船長としたクルーを乗せ地球を後にした。
・・・
直後、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮、インド、パキスタン、イスラエル、イギリス、フランスに同時にクラトゥが現れた。
人類は全代表というものがないということを過去の経験から知っていたクラトゥは、9人の分身を同時に主要国に出現させたのだった。
理由は、訪問先から明らかだった。ただ、ここでも難問が立ち塞がった。インド、パキスタン、イスラエル、イギリス、フランスは、国家の代表
と言える人物が対応したが、彼らは、異口同音に自分達は、人類の代表とはとても言える者でなく、核兵器の量も大した量ではないと答え、交渉を拒絶した。
一方、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮は、国家の代表は国家のトップであるだけで、人間でないクラトゥとは会談出来ない。
するのは、外務担当者であると告げ、面会を拒絶した。
さらに、外務担当者との面談では、どの国からも自分は外交問題だけが交渉対象であり、国家運営自体に付いては議論できないと突っぱねられた。
そうこうしているうちに、アメリカでは、国民がクラトゥ擁護派と排斥派に二極化して国の分断ともいえる状態に陥ってしまった。
さらに悪いことに、国内意見をうまくまとめることに失敗した、イギリス、フランス、イスラエル、パキスタンは、政権が覆り混乱に見舞われた。
この状況を背景に、中国とロシアは後ろで手を結び、この地球の代表として認めるようにクラトゥに申し出た。
勿論他国は、それは受け入れられないと一斉に反対の声を上げた。
そして、遂にアメリカにあの強硬派大統領が選ばれてしまった。

4.結末
クラトゥは困惑していた。確かに彼はこの地球に対する宇宙の代表として、その運命を委託されていた。
一方、彼は二度の訪問でこの人類と言う存在に付いてはある程度の理解と愛着があった。
だが、今の地球の状況は最悪だった。以前、心を通わせていた、バーンハート博士などの知人達は、既に逝去したか、認知症を患っていた。
さらにアメリカは、世界のことなどどうでもいい。要はアメリカさえよければいいとクラトゥを追い出してしまった。
一方、広大な領地と数倍の死者を出しても結局戦争に勝ってきたロシアと、14憶の人口を持つ中国は、少々なことが有っても最後は生き残れると
腹をくくって、北朝鮮に問題解決の先鞭を付ければ国家安泰を保障すると煽て上げた。
北朝鮮は、遂に北朝鮮のクラトゥを襲撃して、殺害した。その瞬間、ゴートによって北朝鮮は消滅した。
この、事実が公になり、全世界の秩序は崩壊し、人類は無秩序状態に陥っていった。
9人のうち1名とはいえ、クラトゥのダメージを大きかった。彼は絶望感の中、遂に地球を静止させた。
その結果、人々含め世界中の物が吹き飛ばされ、殆ど消滅した。
クラトゥは回転を元にもどし、荒れ果てた地球上で一匹のチンパンジーを見つけシーザーと名を付けこの星を託す。
数百年後、一つの宇宙船が、ハドソン川の上流に着水する。


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