僕が独立せずに企業に属し続ける3つの理由

バーテンダーのお仕事をしている人のほとんどが目標としていること、それは「独立して自分の城を持つこと」です。僕も始めた当初はずっと「30歳までにお店を出したいです!」ってお客様や身内に大口を叩いていました。そして現在33歳、その独立欲の火はほぼほぼ消えかけています。それには企業に属することに対して見つけた理由があります。


①会社のお金で色々試すことが出来てノーリスク
②老若男女の人との出会いに溢れている
③若いスタッフのストーリーと寄り添える


①会社のお金で色々試すことが出来てノーリスク

雇われの身では労働力を売って給料をいただきます。僕が使うのは頭とカラダです。お金は身銭から支払うことはありません。つまり、他人のふんどしで商売ができるということです


某有名広告サイトへの掲載には10万円以上かかります。立地の良いテナントを借りるには多くの信用とお金が必要です。やりたい企画に必要な経費も会社負担で行うことが出来ます。身銭を切っていない分ノーリスクで思う存分トライアル&エラーを繰り返して動くことが出来ます


弊社CEOも「社長のお金で色々できるんだから頭を使って成果を上げるよう積極的に仕掛けていこう」という方針を示していることも手伝って言い方は変ですが「やりたい放題」です。


欲しいものも予算の範囲内ではありますが自由に買えます。それをお客様に還元していく。反応を見て改善してアップデートしていく。お客様が増えれば活気が出てスタッフのモチベーションも上がる。このサイクルをほぼノンストレスで回せるのは「お金」の心配をせずに思う存分にやりたいように出来るからだと思います。


②老若男女の人との出会いに溢れている

僕の所属しているバーは誰もが知っている某有名企業の看板を背負っています。故に既にブランドにファンがついていて新規の方も安心してご来店できるシステムとなっています


なので若いカップルから年配の方まで幅広いお客様との出会いに溢れています。毎日新しい出会いの数々。毎日たくさんの人の表情や人格に触れることが出来ます。


少し話が逸れますが、ブランド力があるということはそれだけで既に多大なアドバンテージを持っているということです。極端なことを言うと僕たちの頑張りや力なんて関係なくとりあえず人は来るんです。そういった人を僕たちのマンパワーでブランドのファンから自分たちのファンにしていく。このプロセスは新しいお店を出して認知を広めていくという作業の時間をかなり削ってくれています。つまり、僕たちは自分たちのファンにしていくことに対する「アプローチ」のためだけに時間を使うことができるということです


サービス力や人間力というのは勉強しただけじゃ伸びないんです。実際に様々なお客様と触れ合うことによって勉強してきたことを形にしていくんです。その点を踏まえても老若男女の方との出会いに溢れている環境というのはそれだけで価値があります。


③若いスタッフのストーリーと寄り添える

バーテンダーの業界は人の出入りが激しい業界です。夢を見て入ったきた子が方向転換を図ることも多い、学生アルバイトの子は卒業とともに自分の夢に向かって歩き出します。


そんな数々の若いスタッフの人生ストーリーに参加し、そして近くで眺めてきました。この経験というのは非常に今に生かされています。


例えば、モデルを目指して上京した子がいました。その子の夢への強い思いと努力を見てきましたが、実はメンタル的に弱くて何かあればお酒に溺れていました。華やかだと思われている世界へ飛び込んだ子の裏舞台には壮大な葛藤とジレンマが共存していたんです。一緒に働いて、一緒に過ごして、一緒に飲んだりしていたからこそ知りえた話です。


世界を転々としている子もいました。日本に戻ってきてはお金を貯めてたまったらまた海外へ行く。そんな子の人生観や過去の経験を聞くことができたこと、そしてその経験が生みだしたと思われるワールドワイドな感覚というのは札幌でただ生きているだけでは直接聞いたり感じる機会なんてなかったと思います。


そして何よりもその子たちの夢や人生観というのは僕自身への最高の刺激でもあります。自分が今いる場所でいったい何が出来るのか、何を人へ届けることが出来るのかをとても考えるいいい機会をたくさん作ってくれます。


若いスタッフの人生ストーリーに寄り添える、その体験は多くのものを得られて、そして残してくれます。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?