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余命10年

2月24日
公開前に観に行けました。
原作は読んでませんでした。
小松菜奈さん好きな私なので予告を観てからすごく楽しみにしていた作品です。

余命宣告された茉莉の周りの温度差とズレ。彼女にとってその周りの子たちが過ごした時間は病院の中だった。

一年を通して丁寧に作り上げた作品。
季節感を大事にしていたなと映像としても伝わってきました。
どのシーンも茉莉ちゃんと和人の葛藤があって、気持ちが詰まっていて、それを朝のシーンや夏のシーン、秋のシーン、ロッジのシーン。
台詞がない日常が流れていく。
そして、和人が生き生きして夢をもつ一方、
茉莉ちゃんはどんどん弱ってしまっていくのを見ているのが辛かったです。
薬を分けるシーン、鏡で傷を見つめて涙が流れるシーン。小松菜奈さんの一つ一つがすごく現実味があって苦しいなあと観ていました。
私も精神疾患持ちですが、薬を分けてる時これがないとだめなんだなと悲しくなる時があります。

和人も和人なりの悩みがあり、まさに生きる理由なんてない。その通りだなって共感してしまいました。
でも、茉莉ちゃんに出会って自分を少しずつ変えていき、彼女の存在が生きていく意味になっていきました。彼がロッジで真実を聞き、涙が溢れてしまうシーンは本当に素晴らしかったです。ボロ泣きしてしまいました。
監督もあの霧の貴重な一時間という中で緊張したと話してました。坂口さんもふらふらしてたけど、感覚ではしっかり立っていたように感じたと話していて、ああこの作品への向き合い方どこをとっても大事で尊いものだったんだと思いました。

死にたいが死にたくない。
もっと生きたい。
もっと色んなことしたい。
茉莉ちゃんの想いがお母さんの横で溢れていくのがやっと家族の前で泣けたんだなっていうのが伝わりました。 
頑張ったね、茉莉ちゃん。本当に頑張ったね。
その言葉がすごくすごく優しかったです。

もっと感想を述べたいところですが、この辺で。
小坂流加さんに敬意を込めて。


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