中年男性の一念発起、信じるのは自分の腕【土地家屋調査士試験合格を目指す】
2025年度の土地家屋調査士試験を受けることにした。ここまで、細やかに試験の特徴を紐解き、確実に合格するための計画をつくった。
資格取得のきっかけ
司法書士として、日々、不動産にかかわって仕事をしていると、登記業務だけでなく、もっと幅を広げて専門性を高めていきたいと考えるようになった。
土地の測量や建物の登記を専門とする土地家屋調査士は、司法書士の仕事と密接関連するばかりでなく、現場で調査をする仕事であるため、ロボットやAIに置き換えられる可能性が低く、この先も需要のある仕事ではないかと思う。
なんのことはない、現在もなお、土地家屋調査士の先生方は、なかなか連絡がとれないくらいに忙しくされている。
2023年に宅地建物取引士を取得した。2024年は賃貸不動産経営管理士を受験する。そんな矢先に、土地家屋調査士試験の予備校の仕事を臨時に頼まれ、受験生に教鞭をとることになった。せっかく教えることになったのだから、資格を取得することにした。
資格取得の準備
勉強を始める前に、徹底的に試験の特徴を調べる。
午前の部と午後の部に分かれており、択一問題と作図の問題が出る。午前の部は、特定の資格や経験があると免除になるとのことで、どうやらそちらが近道だ。
この近道を得るために、測量士補の資格をとってきた。2か月ほどの勉強期間で、過去問10年分を3周ほど解いてから受験した。三角関数や幾何の問題が多く出るが、学生の頃を思い出しながら、難なく突破する。
特徴を見る
択一問題と作図問題で、それぞれ決まった点数を取らないと合格できない。これは司法書士試験と同じ仕組みだ。そして、毎年上位10%弱が合格する相対評価の試験だ。
択一問題が20問、作図問題が2問出題される。出題範囲は民法、不動産登記法、土地家屋調査士法と狭いが、試験時間は150分と短く、とても癖のある試験だ。そのうちで、7-8割は正答しなければならない。過去のデータをつぶさに点検すると、特徴があぶり出せる。
戦い方を考える
合格者のデータを見ると、択一問題で稼ぎ、作図問題は足切り点を突破するような解き方が安全そうだ。相対評価の中で、差をつけにくい作図問題に必要以上に投下しないほうがよさそうだ。
そこではじき出した目標点は、択一問題は20問満点を狙い、作図問題は7割を目標とする。これで十分に合格点は得られる。
時間が短いので、この配分は重要そうだ。択一問題を20分、作図問題を土地建物で各50分で解き、残り30分を点検するための予備とする。択一問題は、その場で考えるのでなく、見た途端に即答できる水準に引き上げる。
あとは、やりきるだけ
夏くらいから勉強を始めて、ここまではインプット中心で進めてきた。10月末までに、インプットを終わらせたい。
択一問題は、民法と不動産登記法総論分野は、昔取った杵柄で、現時点でほとんど解ける。特に難しいと感じるところはない。一方で、不動産登記法各論は、初見の内容ばかりでじっくりと習得しなければならない。出題数も多く、どれも捨てられるところはない。
作図問題は、考えるというよりは体で覚えるのがよさそうだ。出題できる問題の形式は、それほど多くはないように思う。見せかけで如何様にも複雑にできそうだ。手早く解けるようにするために、数をこなすような勉強となる。
長丁場に不安がないわけではないが
おかげさまで、日々の仕事もそれなりに忙しくしており、ここからさらに負荷をかけてやっていくのは、それなりに体力を消費するだろう。しかし、まだ無理がきく。これ以上、年齢を過ぎるといろいろと衰えてくるだろうから、今が勝負どころと判断した。
やりたい仕事があって、そのために資格が必要ならば、取るだけのこと。資格さえとれば、厚遇されて身分が保証されるなどと甘いことを考えてはならない。あくまでも、資格は入場券だ。