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現実逃避弾丸旅行

知り合いが旅行備忘録的なものを書いていたため、私もついでに便乗する。

2月になっても内定も貰えず、ストレスを溜まってきたところに推しの公演があるということで、それを観るついでに名古屋に弾丸旅行をすることに決めた。

初めは推しの公演があると聞いても行くつもりはなかった。
就活しているのもあって無職でお金もないから行けないなと思っていた。
まさかの臨時収入が入ってきたのを見て、通帳に行けと言われていると思い、急遽行くことにした。

お金が無いし、夜も眠れないということで、ずっと眠れない夜をベットで過ごし、眠れないなら行ってしまえ!というのりで、始発の電車に乗った。新幹線より電車で行く方が交通費は浮くし、時間や乗り換えは結構あるけど、それも思い出にしてしまおうと思い、わくわくしなから足を運んだ。

電車に乗って感じたことは静岡って思っていたより広いんだなぁってことだった。
神奈川から熱海にまたぎ、静岡に入ったからもうすぐや!と思ったら、やっと浜松に入る。浜松を超えたらやっと豊橋行きの電車に着く。
私も気が付かなかったのだが、熱海から浜松まで各駅で乗っていた。32駅くらいあった。
我ながら阿呆な計画だとは思いながら一睡も寝ていなかったため、ちょうどいい睡眠が取れたのではないかと思う(とても眠かった)。
熱海で朝日がちょうど登り、海と朝日という絶景を見渡しながら名古屋へ向かった。
その経験は一生できない気がしているので見られて良かった。

やっと名古屋に着いた頃は既に11時を回っていた。お昼時であったのか、休日だったからか駅は人混みでたくさんいた。

本当の弾丸旅行なので私は食べるところを決めていなかった。
昼食を食べたかったが、混んでいて並んでいたので諦めて、とりあえず名古屋と言えば名古屋城だと思い、そこへ向かった。
方向音痴をかまし、なんだかんだで名古屋城に着いて、とりあえず昼飯を食べようと中に入ると最初に見つけたきしめんを食べることにした。

西日本のうどんって一味と合うことにやっと気づいた私はきしめんが届いたあと、一味を10回くらい振り、あまりの空腹に頬張った。
きしめんの太さと越しがあり、白だしに一味が絶妙に合う。その時喉を壊していたことを知らず、振りかけた一味が喉を刺激してとても痛かった。けど美味かった。
その店にいた猫が腰掛けに座っており、手を伸ばした。その猫は人懐っこいのか自分の顔を私の手にすりすりしてきた。とてもかわいい。

出掛けたら私はSNSに見せびらかすのように載せるのだが、その日は逆に載せないように心がけた。
プライベートをSNSに載せて自分の私生活を消費したくないと思っていたので、この楽しさは誰にも知られない自分だけのものだと満喫をした。

SNSに載せない旅行はとても開放感があった。
誰にも気を遣わず、自分のしたいようにできるこの自由さたまらん!1人旅行を制覇したいなと思った。
人はよく一人でいることを「ぼっち」だとか「寂しい」だとか言うけれど、私はそこまで寂しいとは思わない。
たしかに人と一緒にいるのも楽しいけれど、1人でしか堪能できない楽しさもあることを知っているから私は好きだ。

美味しかったきしめんと可愛い猫を後にして、ついに名古屋城へ向かう。
辛いもの(一味のせい)を食べた後にはさっぱりとした甘いものが食べたいということで、名古屋城に売っている抹茶&バニラを食べて満喫した。美味い。
名古屋城を見た時は天気も良くてとてもいい見晴らしだった。
コロナ禍で中には入れなかったけど、違うお屋敷には入れたのでそこへ入ってみた。
その中には金屏風のような金箔の仕切りがあったり、水墨画で飾られたものもあってとても華やかだった。前にいる博識の男性2人の歴史の話を聞きながら堪能した。なるほど、知らない人の話を聞いて堪能することも出来るのか。覚えた。

見終わったあとは特にすることもなかったので名古屋城を後にして、熱田神宮へ向かった。
開運成就の神社で、織田信長もそこへ祈りにしたとかなんとか。
木々が生い茂った自然豊かな神社で、木漏れ日で差し込んできた日光が美しく、神聖な場所だった。
休日ということもあり、参拝者がたくさん集っており、おみくじやお守り売り場で行列が並ぶほど大人気な神社であった。
私もその行列に並び御籤と開運とこころ守りを買った。
もちろん今後の就活と親友の就活も上手くいくようにお願いしておいた。

行列を並んだ後、熱田神宮の本殿の奥に清水社という願いが叶うという小さな社とそこに流れている水を触ると肌が良くなるという謂れもあったので行ってみた。
やはりそこも人気で行列が出来ていた。
岩に水を3回掛けて願いをすると叶うと言われているのだが、その岩に水をかけるのが結構難しく、人に見られていたので少し恥ずかしかった。岩に水をかけるのが下手でも願いは叶うことに祈るのみだ。

そんな神聖な場所を後にして、次はノリタケの森というところへ向かった。
そこには赤レンガがあったり、イオンの中に本がぎっしり詰まっている本棚があったりして、とてもおしゃれだった。
そこにあるパンケーキとか食べたいなと思ったけど、せっかく名古屋に来たのなら名物料理を食べたい!と思って後にした。それが間違いだった。

夜になったので久屋大通公園の「節電中」というNHK塔を見て楽しんで、問題はご飯だった。
何も調べないで来た私は何屋がどこにあることはまったく知らず、5時間掛けてはるばる名古屋へ来た私の足や方は限界で、とりあえず快適クラブ(金欠にやさしいのだ)に行って荷物を置き、ひつまぶしを食べようと思って行ったお店は1時間待ちで待ちきれず、結局パンケーキが美味しそうなお店でご飯を済ませた。
こんなテキトーになるならさっきイオンでパンケーキ食べてくれば良かったと思いながら、席に着いたが、あまりお客もおらず、ビルから見える景色は綺麗だったので食事とともに楽しめた。
その店でカルボナーラを注文すると、イケメンな店員さんが目の前でデカい釜みたいな皿の上で和えってくれて、私の皿にトッピングしてくれた。ありがとうございます。
イライラしていたので結構その店で奮発した。ご馳走様でした。

やっと宿に戻り、くたくたな私はそのまま寝たいとも思ったが、ちゃんとシャワーを浴びて日をまたぐ前には寝転がっていた。
一睡もしていなかったが、明日の推しの公演が楽しみで少し眠れずいた。
好きな音楽を鬼リピしながら静かに眠りに落ちた。

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