退社から1年
退社から約1年が経った。よく生き延びたね、と自分を誉めてあげたい。
よく、頑張ったね。
働くことを諦めないことで見えてくる景色があった。この1年、恐らく4回くらいバーンアウトし、12回は会社で泣きわめき、50回はあきれられ、100回は、もう働くことを諦めようかと思った。
けれども。
懐の深い社長と、アナーキーな同僚と、クレイジーな先輩と、優秀なアソシエイトたちのお陰で、砕けた膝は、元通り。
誰かになにかを与えられたかと言われると、はっきりとは答えられない。わたしの価値ってなんだ?と言われると、すぐには答えられない。やりたいことも分からない。どうやらわたひは、自分の心地よいペースを保ちたいらしい。
いらないと言われることが怖くて、亡霊のように立ちふさがる「市場価値」に怯えていた。目の前にいる人たちは、いつもわたしの価値を見いだしてくれるのに。遠く、実態の見えないもののほうが気になってしまうのかしら。
社会に生かしてもらった3年間。ゆっくり恩返ししていきたい。幸せな気分で今日も眠るのだ。
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