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読書メモ 資源の世界地図など

ここ最近エネルギー関係、デジタル関係の本を漁ってます。コンタクトを取って人の話を聞きにいったり。答えのない世界を調べ、そして仮説を組み立てていくのは面白いですね。(仮説を立てたその先にある行動こそが必要ですが)

ここ最近読んだ本を組み合わせながら、今回考えたことをまとめてみます。
目的は自分の思考の整理です。読ませるような文章にはなっていないと思います。。

読んだ本
・「資源の世界地図」 飛田 雅則  2021年
・「レアメタルの地政学」ギヨーム・ピトロン 2020年3月
・「5Gビジネス」亀井卓也 2019年
・「ブロックチェーン×エネルギービジネス」江田健二 2018年
・「デジタルの未来」ユルゲン・メフェルト 2018年

最近日本語版が出たビルゲイツ著書「地球の未来のため僕が決断したこと」も最近読み進めているので近々考えたことなどまとめたいです。

考えた事①:
再生可能エネルギーが盛り上がる=レアメタルがより必要とされる、という事

昨今の「脱炭素」の流れは、シェルのシナリオプランニングでもキーワードのように掲げられており、少なくとも先進国の間では脱炭素エネルギーに投資がまわり、従来のオイルガスエネルギーは座礁資産になる可能性があり、投資判断を鈍らせている。

注目されるのは太陽光や風力、EV(蓄電池)だが、これらの導入促進はより一層のレアメタル需要を呼び起こすということになる。

「資源の世界地図」や「レアメタルの地政学」では、レアメタルには地政学的偏り、および中国が長期的Visionに基づいた資源確保+製品化戦略を展開しており、レアメタルが関わる製品のバリューチェーンをがっつり掴んでいるという事が述べられている。

また、レアメタルの精錬には高環境負荷や、アフリカなどでは人権問題といった陰の側面が存在している。

(ギモン)欧米の環境活動家や投資家はこのまま再生可能エネルギーを主張し続けていくのだろうか?それともCCUSや小型原子力などのエネルギーミックスを模索し始めるのだろうか?

考えた事②:
鍵は情報がつながり続ける事?

おそらく、真に環境問題を皆が理解するためには「徹底的な見える化」が必要になるのだろう。例えば僕は、”今このnoteを書いている”という作業にどれだけの電気が使用されているのかをまだ知らない。脱炭素やSDGs達成を語るためにはこういった部分の可視化が議論の始まりになると考える。

レアメタルが誰によって採掘され、どう精錬され、どうやって製品になったのか。
その過程で児童労働は発生していないか、廃棄物を抑える取り組みがなされているか、そういった情報を上流から下流まで繋げる必要があるのだろう。

考えた事③:
目的達成のためのデジタル技術

情報を信頼性を担保してつなぐ・記録する所にはブロックチェーンなどのトレーサビリティ技術が使われるようになるだろう。炭素量や労働環境などは人ではなくセンサーが計測しデータ化、そして5G技術によってリアルタイムに可視化されていく。
(ギモン)ステークホルダーがサプライチェーン全体に広がっていく中で、誰が旗振りをし、どうやって合意形成をまとめるのか。

(おわり)

(資源の世界地図:メモ)
欧米中の再生可能エネルギー促進
太陽光、風力、EVの導入が加速する
カギになるのはレアメタル・レアアース
レアアースの分布には偏りがあり、アフリカと中国に多く含む。
中国は一帯一路構想のもと、投資を行いアフリカの資源確保を進めている。
欧米はアフリカの人権問題や民主化にも(良くも悪くも)口を出すため、資源確保スピードの点で中国が優勢。
精錬技術も中国に分があり、欧米日は中国依存リスクを抱えている。

ロシアはオイルガス、特に北極海での開発に活路を見出しているのか。ただし欧州のガス圧力や中央アジアからのガスパイプライン完成など、売り手に困る可能性がある

中東、特にサウジアラビアでは脱石油を掲げるも、オイルマネーありきの暮らしに慣れてしまい、制度革新は王政不満の高まりに直結する恐れ。方針転換は容易ではなさそう。欧州の再生可能エネルギーシフト、アメリカは自国でオイルガス生産できるようになり、中東への依存度は下がってきている。彼らにとっては結構アゲンストな流れ?

そんな中イスラエルは人財都市、研究都市としての存在感を高め、新たな技術創出の場を提供している。

そんな中日本はどう進むべきか
資源のない中、水素アンモニア技術に強み(?)
都市鉱山は世界的にも大きな規模、リサイクル分野に活路はあるか
エネルギーシフトを起こす側になるべくルール作りから加わっていく必要がある。

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