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人生ベルリン忠臣蔵|このnoteは主に映画感想文が中心ですが、興味のある分野を色々読ま…

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人生ベルリン忠臣蔵|このnoteは主に映画感想文が中心ですが、興味のある分野を色々読ませて頂いています。どうぞよろしくお願いします。

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  • 映画感想文

    見た映画だ

  • その時々

    やってみたことなど

最近の記事

ずっと「異人たちの夏」が好きじゃなかったけど、今年の夏は違うのかもしれない。

先日「異人たち」を見てきた。TIFF2023に来ていたのを見るのが叶わなかったので、ともかく劇場で見ることができて嬉しい。 同じヘイ監督のweekendと地続きにあるような作品だった。マンションから眺める都市の朝と夜、小さな部屋の中で醸成される関係性、窓から見下ろす者と見上げる者とで目が合って、心が通じ合うようなシーン。クラブの光、刹那的で眩しい情動。深い孤独、ひたひたと迫ってくる寂しさ。拒絶しては手繰り寄せる感情。儚い画の中で積み上げられていくものの濃密さ。泡のようにきめ

    • Dune: PART2があまりに神話だった

      いやこれ完全に「神話」でしたね。なんというかこう、面白かったは面白かったんですが、それよりも「もはやこれは神話だなあ」という感想が自分の中では強かったです。(説明になっていない) 救世主として信仰を集めるポール、それに従う民衆の熱狂、陰謀と確執は砂漠の深い砂のように渦巻いて、全員でその中に飲み込まれていくような、そういう狂気の166分間だったと思います。いや〜〜〜チャニ……(お察しください)。 そしてやっぱりキャストがとにかくいいですね。皇帝がクリストファー・ウォーケンだ

      • Craftで簡単な日記ブログを作る

        読んで字の通り、Craftを使って簡単なブログを作る方法です。 すぐに手順を知りたい方は「Craftで日記ブログを作る手順」へどうぞ。 Craftとは?Craft とは、簡単にいうとNotionのようにさまざまなデータを作成・管理することができるアプリです。 細かくラベルを指定してデータベースを作ることにはNotionに一歩及びませんが、その代わりに非常に直感的に操作できるため、思い通りのレイアウトを作ることが容易です。 この記事ではCraftを使い、簡易的なブログを

        • 本当に恐ろしいのは人間だった!悪夢のニチアサ(?)「サイコ・ゴアマン」を見た

          この「サイコ・ゴアマン」というタイトルを目にした時からすでに好きだったとしか言えないのですが、見たらやっぱり好きでしたね。シネマート新宿で上映されたタイトルというのも個人的にはポイントが高いです(シネマート新宿に信頼を寄せているタイプのオタク)。 https://www.youtube.com/embed/kgyPGGLYnKs こんな特撮はイヤだ① カナダでB級映画になる自分は特撮に詳しくないのですが、それでもわかる「特撮」ぶりでした。宇宙人はCGではなく人が着て動くタ

        ずっと「異人たちの夏」が好きじゃなかったけど、今年の夏は違うのかもしれない。

        • Dune: PART2があまりに神話だった

        • Craftで簡単な日記ブログを作る

        • 本当に恐ろしいのは人間だった!悪夢のニチアサ(?)「サイコ・ゴアマン」を見た

        マガジン

        • 映画感想文
          16本
        • その時々
          3本

        記事

          日記を書くのが苦手でも、かんたんに生成できる。そう、Journalならね。

          ジャーナルです。サービス開始から一ヶ月が経ちましたが、アップルユーザーの皆様におかれましては日々活用されていることでしょうか。 私はこのアプリがiPhoneの画面上に現れて以来一切触ってこなかったのですが、実際に触ってみるとなかなかいいなあと思ったので書いておきます。 日記をつけるのは苦痛だ とにかく日記をつけることが苦手です。とは言っても中学生くらいの頃は割と好きで「今日誰々がこんなことを言った」だとか「先生に注意されてウザかった」みたいな喜怒哀楽を逐一書き留めること

          日記を書くのが苦手でも、かんたんに生成できる。そう、Journalならね。

          公開から10年、ついに見たぞ!ハリウッド版「All You Need Is Kill」でヘタレのトムクルーズを堪能しよう

          これも見よう見ようと思っていたのですがずっと後回しになっていた作品です。なんで急に見ることにしたかと言うと、某M:Iコミュニティで「2010年代のトムクルーズ好きな映画はなんですか?(イーサンハント以外)」なるアンケートが行われており、そこでこの作品が圧倒的な票を獲得していたからです。これはそろそろ履修しないといけないと思って…… ちなみに私はこのアンケートでジャック・リーチャー Never Go Backに投票しましたが、どういうわけかこの作品への投票数がずっと1です。な

          公開から10年、ついに見たぞ!ハリウッド版「All You Need Is Kill」でヘタレのトムクルーズを堪能しよう

          「ゴジラ-1.0」圧倒的映像の迫力と絶望感。そして脚本に対して残るモヤモヤ

          2024年一本目はエクスペを待つか首かゴジラか悩んだ結果、ゴジラを鑑賞してきました。 以下本編のネタバレを含みますのでご注意ください。 東宝MOVIEチャンネルの日本語動画をうまく埋め込めないので字幕付版を貼っておきます。 結論で言うと映画館で見て本当に良かったです。この作品は映像技術と音響の迫力のためにあるようなものなので、映画館で体験しなかったら見る意味は全くないとすら思います。VFXやCGのすごさは(有り体に言って)ハリウッド並みのクオリティだったし、日本映画ここ

          「ゴジラ-1.0」圧倒的映像の迫力と絶望感。そして脚本に対して残るモヤモヤ

          鳥には巣 蜘蛛には網 人には友情。「ファースト・カウ」は面白すぎた

          ライカート監督だ!わーい!というだけで観に行ったら予期せぬトビージョーンズの登場に萌えを拗らせすぎて頭痛がすごかったです(終わり) このあらすじだけ見ると笑いあり涙ありハートフルストーリーみたいですが、そこはライカート監督なのであんまりそういう感じではないです。 ちょっとうまいたとえが見つからないけど「シェフ」(2015)みたいなのを期待すると全然違うと思います。 ライカート流・男二人の激重感情のやりとりを目撃し、その余白に苦しむことができる方は笑ったり涙したりと楽しめる

          鳥には巣 蜘蛛には網 人には友情。「ファースト・カウ」は面白すぎた

          iPhoneをiPodにする

          インターネットを見ていたら面白い記事を発見しました。 新品バッテリーの初代iPod(128GB)が5万円強。自分はiPodを使っていた世代なので物珍しさで……というわけではありませんが、この頃MP3プレイヤーが欲しいと思っていたのでとても羨ましいです。真ん中のアレをクルクルしたいよ〜! 最近とにかくMP3プレイヤーが欲しくてですね……。なぜかというと「スマホから切り離して音楽を聴きたい」という理由につきます。スマホで音楽を聴くとこれ一台で済むのはいいのですが、 ①充電の

          iPhoneをiPodにする

          マッコールさんは静かにやってくる。「イコライザー THE FINAL」を見た

          やっと見てきました。今日まで人様の感想・ネタバレを踏まずに暮らしてきましたが、結果的にとても楽しむことができました。 以下本編のネタバレを含みます。 今回はなんとシチリア半島が舞台。ある案件の始末にシチリアを訪れていたマッコールさん。目的は達するものの、トラブルにより負傷してしまい現地でしばらく療養することになります。そこでお世話になった医師や街の人々との交流を経て、街を支配し人々を苦しめるマフィアのファミリーと対決することに……というストーリー。 ①絵の美しさ なん

          マッコールさんは静かにやってくる。「イコライザー THE FINAL」を見た

          悪魔は湖に棲む! 「エクソシスト・シャーク」を見た

          ヴァチカンのエクソシストの配信が始まっていますね。早く見放題に来てほしいなあと思っている今日この頃です。 https://www.youtube.com/embed/8CZ1pKHHzW8 この手の映画はいつも見終わった後にあらすじを読んで「へえ〜そうだったんだ」と知ることが多いです。何が言いたいかというと、要はそういう感じです。 ①謎の修道女ブレア 一人の修道女が墓地を彷徨う光景。背後では「24歳の修道女が大量殺人を犯し指名手配中」のニュースが流れています。ふらふら

          悪魔は湖に棲む! 「エクソシスト・シャーク」を見た

          雪に潜む悪魔。「スノーシャーク 悪魔のフカヒレ」を見たレビュー

          いつのまにか九月も終盤に差し掛かっていますね。 気温も下がり、いよいよ芸術(サメ)の秋と言ったところです。 どうでもいいけど「悪魔のフカヒレ」って昨今のトレンドだと美味しそうに聞こえる。ご飯が進みそう。 ①雪の下を泳ぐサメ、ランドシャークの元祖か 時は1999年2月。謎の生物を探し調査団が雪山に入ります。彼らはそこで不審な鹿の死骸を発見。さらに奥深くへ分け入っていくと、地震で割れた雪の中に大きな穴が空いているのを発見。いったいなにが? 調査を進めようとした矢先、メンバー

          雪に潜む悪魔。「スノーシャーク 悪魔のフカヒレ」を見たレビュー

          サメVSワニ、最強霊体対決を見逃すな!「ウィジャ・シャーク2」レビュー

          2を見る機会に恵まれた今日この頃です。秋ですね。実はこの映画を見てから暫く日が経ってしまったので、色々忘れてます。すでに……。 今作はジルのパパことアンソニーが主人公です。なお冒頭では前作の振り返りをきちんと説明してくれるので、1を未見の方でもそれなりに内容を把握できるやさしい作りとなっております。理解できるかどうかはわかりませんが、前作を見た人間もべつに理解はできてないので大丈夫です。 ①1に比べ爆増した予算 明らかに予算が増えています。導入からかなりちゃんとしたオー

          サメVSワニ、最強霊体対決を見逃すな!「ウィジャ・シャーク2」レビュー

          最強サメは陸をゆく。映画「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」レビュー

          シャーケンシュタインに続きランドシャークを見ました。邦題サブタイトル「丘ジョーズの逆襲」とのことで、丘ジョーズも意味不明だし何が逆襲なのかもまったくわかりませんが、元気いっぱいでよろしい!という感じです(もう疲れてる)。 そもそもの話なんですけど、サメ映画に出てくる人間たちサメを兵器にしたすぎだろ。この情熱は一体どこからくるんだ。しかも今回は水陸両用。海を制すものは陸も制すの精神です。こうなれば残すは空……かと思いきやパッケージの煽り文に「陸海喰!」とあり、あ〜はいはい……

          最強サメは陸をゆく。映画「ランドシャーク/丘ジョーズの逆襲」レビュー

          人生は昇降し、目の前の扉は開閉する。「エドワード・ヤンの恋愛時代」を見た

          先日見てきました。ずっと見たいなあと思いながら機会がなかった作品なので、劇場で見れて嬉しい! 自分は群像劇が苦手なタイプの陰キャなので、その意味では完全には入り込めなかったのかも……とは思うのですが、それ以上に「みんな頑張って生きてるなあ」という謎の感慨が上回ったのでよかったです。 急激に発展する都市そのままに、キャラクターたちもすごくエネルギーに満ちた作品でした。 笑い、悩み、確かなものを求め、自分の道を行く。原題の「獨立時代」がなんだかんだ一番しっくりくる気がします

          人生は昇降し、目の前の扉は開閉する。「エドワード・ヤンの恋愛時代」を見た

          青春は黒色だ。映画「青い春」を見た

          ずっと気になっていた作品を夏の終わりに見ることができました。 10代って存在自体がエネルギーの塊で、感情の渦なんですよね。それでいて多感な時期はあまりにも短く、激情より儚いものはない。青春は研ぎ澄まされた心で、鈍の刃を振り回し、他人も自分も傷つける。松本大洋氏の描く若者の風景がとても好きだなあと思います。 この物語の主人公たちは高校三年生。高3ってある意味一番不安の大きい時期ですよね。卒業したら進学するのか、就職するのか、これから何をして生きていくのか、生きていけるのか、

          青春は黒色だ。映画「青い春」を見た