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B2B法人営業のコツ、5個教えます

【おもしろ】ビジネスモデル研究会

Clubhouse3月18日放送分(第46回)議事録

2006年に船井総研に転職して2年半。その後独立してからは10年以上。

付かず離れず法人営業の世界にいますから、私の「イズム」みたいなものはBtoB寄りだといえます。

そんな立場から、これから法人営業をやっていきたい方に向けて5つのコツをお伝えします。

前提として、

①無名である(看板がない)
②自分の専門分野ではちゃんと付加価値をだせる自信がある

この2つの条件下を想定して話を進めます。


<コツ1:ターゲットについて深く理解する>

法人営業では、決済権のある人と話すことが大事です。
担当者レベルでは、「社に持ち帰って検討します」と言われて話が進みません。

決裁権を持っているのは社長であることがほとんどです。
したがって法人営業というのは、多くの場合、社長から契約を取ることが仕事の始まりになります。

では、社長とはどんな人種でしょうか?

1.話したがり
2.起業当初の話を大事にしている
3.疑心暗鬼になっている(たくさんの売り込みにされされているので)
4.隣の同業者をめちゃくちゃ気にする
5.自分の経営に、自信がない
6.基本、変わり者/バランスを欠いている
7.商品/サービスの質ではなく、人で買う
8.飲み好き

社長とはこういった特徴を持つ人種です。

そんな社長と付き合うマインドセットを教えましょう。

「社長は、同じ人間ではない。青い目をしたガイジンだと思え」

誤解のないように補足しますね。

自分とは違うタイプの人間だから排斥せよということではなく、まるで異文化の方と接するように、相手をじっくりと理解しようとする態度で臨めということです。

社長は話したがりが多いです。
その際、遮らずにひたすらずっと聞き続けましょう。

人は自分の話を聞いてくれる人に好感を持ちます。
自分が受け入れられたと感じてはじめて、相手(あなた)の話も聞かなきゃと思います。

だから、まずはとにかく話に耳を傾ける。
それがのちのちの契約につながる第一歩です。


<コツ2:押し売りはするな>

「いかがですか?」とか言わないようにしましょう。
「それっていくら?」と向こうから聞いてくるように持っていくことです。

押し売りではなく、引き売りに徹しましょう。

引き売りとは、いかがですか?と言わずにいくらですか?と言わせるテクニックです。

引き売りの一例として、「成功事例集」を「小冊子」でまとめて、お土産で渡すという方法があります。

「成功事例集」とは、その会社の業種や属性に応じて似たようなタイプの会社のうまくいった話を集めたものです。

前項の社長の特徴4で挙げたように、社長は隣の同業者をめちゃくちゃ気にします。
成功事例、つまりおいしい話には興味を持たざるをえません。

盛り込む事例は、「AさんがBをしてCになった」というストーリーでつくります。
ストーリー形式で「自分もこうなれるかも」という没入感を出すことが大事です。

ストーリー形式の成功事例を集めたら、キンコーズなどに行って「中とじコピー」で作れば、1冊150円以下で「成功事例集」ができます。
ここは必要経費だと割り切りましょう。

これを渡したら、あとは社長の話をひたすら聞いとけばOKです。


<コツ3:受注へ近づくマル秘トーク(7文字)>

「おくれてますね。」

このセリフを言われるとドキッとする社長は多いです。

社長はその業界の専門家ではありますが、最新のトレンドには疎かったりします。

このままのやり方で将来もやっていけるのか。
そんな不安を常に抱えている社長という人種は、新しいものにアンテナを張るべきとはわかっていても、なかなかその時間が取れない。

そこで刺さるのが、さっきの「おくれてますね」の一言です。

もちろん、会って早々に言ってはただの失礼です。
実際、ムカっとした顔になる人も多い。

コツ1でお伝えしたマインドセットを思い出してください。
まずは社長の話をじっくり聞く。
そうしないとこちらに言うことに傾ける耳を持ってもらえません。

さんざん話を聞いたうえで、タイミングを見極めてからぶちこむのです。

「遅れてますね」

そうすることで、変わらなければというマインドを換気できます。


<コツ4:値引きと引き換えに紹介を確約させろ>

いざセールス段階にまで入ったとき、値引きを要求してくる社長がたまにいます。
あるいは、相見積もりを取ってくる人もいまうす。

その際、もし相手の希望価格まで下げるなら、つまりこちらが譲歩するなら、必ず他の社長に自分を紹介してくれるよう確約させるのです。

確約とは何か?さっきの小冊子を配れということです。

値下げを飲む代わりに、紹介してくれと頼むのです。
小冊子を渡しながら。

なぜ小冊子を渡すのが大事かというと、この冊子が営業マンの役割を担ってくれるからです。

法人営業の弱点として、1件ずつ営業しないといけないので時間効率が悪くなります。
しかも、たいていその場ですぐに契約には至りません。成約まで時差があります。

そのため営業できる数が限られてしまうところ、あらかじめ小冊子を渡しておければ、営業数がアップするわけです。

しかも、渡してくれた社長が成約したなら、その知り合いの社長も「じゃあうちも」となるわけです。


<コツ5:フロントエンドを【最新】にすること>

法人相手のフロントエンドの商品は、なるべく最新系のテーマを扱うのがいいです。

もし本質系商品を売りたいとしても、そういったものはすでに他から営業をうけていて既視感を持っている可能性があります。

ではなぜ最新系にするのか?というと、社長は事業の専門分野のプロではあるけれど
最新テクノロジーについては疎いからです。

例えば、LINE公式アカウントの使い方とか、テーマとしてかなり良いと思います。

あるいは今だと、clubhouseですね。

「clubhouse、流行ってますよね〜」から入る。

商品価格は安くてかまいません。
ここをフロントにして軽めにお金を取って教えて、関係性を深めていくわけです。

そうして関係が進んでいくうち、「あなただから」という理由で本質系の商品にも興味を持ってもらえるようになります。


ここでちょっと余談ですが、「自分がどこに向かって入るのか?」、いわゆる
MSPの部分は早い段階で開示して置いたほうがいいです。

なぜならいままでに私が「この人はすごいな」と思った凄腕の経営者は100%、

「NISHIさんはどこを目指してるの?」

と聞いて来たからです。

自分は自分で仕事を通じて成し遂げたい理想がある。
そのためにあなたのと言うプロを招聘している。
あなたにも目指したい理想があるだろう。
それを聞かせてくれないか?
自分にもあなたのお手伝いができるかもしれない。

優れた経営者は「そんな誰かを応援したい」という想いを持っているものです。

もしかしたら自分が創業時期、誰からも応援されずに苦しんだ経験があるから、今のあなたを見て
「何かできることはあるかな?」
と思っているのかもしれません。

どちらにしろ、
「自分はこういう風になりたいんですよね」
というのを早めに開示しておくことが、B2B営業から始まるその社長との長い付き合いに繋がると思っています。


<集客について>

最後に見込み客(社長)と効率的に出会う方法ですが、3つあります。

基本は、社長が入り浸って入る所に自分から出向くことです。

1:社長向けのセミナーに出ること
2:Linkedinを積極的に活用すること
3:ゴルフ/ワイン/ジャズ/将棋/歴史/など社長が好みそうな趣味を嗜むグループを作り、主催者となること


1:社長向けのセミナーに出ること

セミナー会場でセールスをかけるのはさすがにやりすぎですが、名刺交換くらい問題ありません。
社長は名刺交換には慣れっこです。

そのセミナーのテーマについて関心を持って参加した者同士、話のネタもすでにあります。

2:Linkedinを積極的に活用すること

Linkedinの良さは、そこにいる多くが経歴/身元がしっかりとした「優秀なビジネスパーソン」だということです。

そういう場所で積極的に情報発信などの活動を行っていれば、あなたの存在に目をとめてくれる社長が現れる可能性があります。

3:ゴルフ/ワイン/ジャズ/将棋/歴史/など社長が好みそうな趣味を嗜むグループを作り、主催者となること

人は共通の関心事があると心理的距離が縮まりやすいです。

そして社長は、上記のような趣味を持っている人が多い。
実際、世の中には社長連中と付き合うためにこうした趣味を始める営業マンなどもいます。

もしあなたも社長が好きそうな趣味に関心があるなら、同じ趣味を持つもの同士で楽しめるグループをつくり、その主催者として率先して場を盛り上げてあげるとよいでしょう。

そうしていると、「◯◯さん(あなた)はふだんどういうことをやっているの?」と関心を持って聞いてくれる人が現れます。

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