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マリトッツォとdolci italiani

流行モノは抑えるべし。

マリトッツォ、流行ってますよね。

流行りのきっかけは福岡にあるパン屋さん「アマムダコタン」だそうで、午後の売上が下がる「おやつ時間帯」対策として開発した商品が全国に広がったとのこと。(毎日新聞記事

マリトッツォはもともとはローマ、というかローマのあるラツィオ州の有名なお菓子で丸いパンにクリームを詰めたもの。パンは丸っこいのが特徴。クリームに干しぶどうやオレンジキャンディーを入れたり、クリームの代わりにジェラートを入れたりもする。

wikiによると古代ローマ時代からあり、男性がフィアンセに向けて贈るお菓子なのでイタリア語の「夫」<marito>に親しみを込めた<maritozzo>が名前の由来となっていて、受け取ってもらえたら正真正銘のmaritoになれるらしい。そんなプロポーズの際には指輪を埋めて渡すこともあったそうな。

ご他聞にもれず変種があって、マルケ州のマリトッツォは横長のパンを使用し、プーリア週やシチリア州ではtrecciaの形のパンを使います。

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trecciaは三つ編みという意味なんですが、最初tracciaと読み間違えていたので画像検索するまで全然形が想像できませんでした。trAcciaは「足跡、痕跡」、trEcciaは「三つ(tre)編み」です。

コンビニもパン屋もすぐに後追いで商品化してますが、既存のアイテム(パン、クリーム)の組み合わせで「イタリアの伝統菓子」という価値が作りだされているのは、最初のパン屋さんのアンテナ力(りょく)が凄いと思いました。

目指せ第2のマリトッツォ

ここでマリトッツォをまねるのは素人のやることです。2匹目のどじょうを見つけるためには事象を一般化して、その本質をまねなければなりません。

イタリアのお菓子を調べる→バズリそうなのを見つける→商品化→大金持ち

お金持ち

プロはこうやるのです。

イタリアのお菓子を調べてみた

というわけでイタリアのお菓子を調べてみました。20州あるので各州から代表をひとつずつ。ここからアイデアを持っていってもいいですが、バズったの時はこのnoteをクレジットしてくださいね。(バズってみたい)

Biancomangiare Valdostano (Valle d'Aosta)

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イタリア語ではBinancomangiareと言いますが、日本ではブラン・マンジェ(Blanc manger)の名前のほうがなじみがあるかもしれません。ヴァッレダオスタ州はフランスのお隣なので文化的にも近いのでしょう。とはいえこのお菓子はもともとアラブのほうで生まれたらしいアーモンド風味のミルク寒天です。こう言うと急にありがたみが無くなるのでやはり名前やバックグラウンドは大事ですね。

それよりvalle d'Aostaで気になったのはcaffe alla valdostana。下の写真のようないれものにコーヒー、リキュール、砂糖、スパイスを入れて各々の飲み口から回し飲みする、友情の証だそう。

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Baci di dama(Piemonte)

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貴婦人のキスという名前のこのお菓子はピエモンテ州の伝統菓子。チョコレートを挟んだアーモンド風味のクッキー菓子。800年代からあり、イタリア全土に広まった。

ピエモンテといえばGianduiottoジャンドゥイヨット(ヘーゼルナッツ風味のチョコ)も有名だし、Bicerinビチェリン(ホットチョコレート、コーヒー、生クリームを使った、トリノにある同名のカフェの名物メニュー)も有名です。とここまで書いてググってたらカフェのBicerinは日本にもあるそうですね。日本にミラノのCOVAを持ってきた方がやっているそうな。すごい。

Crema lodigiana (Lombardia)

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ローディ(ミラノの南東約30km)の町のデザートで、ロンバルディア州原産のマスカルポーネチーズに卵、砂糖、リキュールを混ぜ合わせたもの。上の写真はサヴォイヤルディsavoiardiに添えられていますが、ロンバルディアではパネットーネと一緒に食べます。材料と写真からピンと来たかたもいるかも知れませんが、ティラミスのクリーム部分と同じです。ちなみにここからマスカルポーネを抜くとzabaioneというピエモンテ州のデザートになります。

続きはまた今度

ここまでで2時間もかかってしまったので、続きはまた今度にします。ググってあれも、これもと調べていくと時間がいくらあっても足りないね、、、

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