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鉄道設計技士 おすすめ学習素材

合格に向けてまずやること

みなさんは合格に向けてまず何をしますか。(もちろん申し込んだ前提で)
それは学習素材を揃えることだと思います。

対策勉強しようにも、学習素材が手元にないと、勉強を開始できず、ずるずる時間を過ごすことになり、試験日のリミットが近づくだけです。

合格には、良質なアウトプットを答案用紙に注ぎ込むことが必要ですが、それには当然、良質なインプットが必要です。

ここで、鉄道設計技士の難点にぶち当たります。
それは、受験者数が少ないためか、市販の対策本がないことです。
本記事では、鉄道設計技士合格におすすめの学習素材を紹介します。
それぞれの学習資料がなぜ有効なのか、どこをよく見るべきかについても解説します。

最短で合格したい方は、是非ご覧いただき、時間とお金を無駄にせず、最短ルートで合格を勝ち取っていただきたいと思います。

学習素材① 講習会資料

一般社団法人 日本鉄道車両機械技術協会が毎年、「鉄道設計技士受験対策講習会」を実施しています。
おおむね、7月の海の日の連休の土曜日に東京で実施しているようです。
この講習会で配布される資料は、大変良質で、共通から専門までカバーされており、以下の観点から特におすすめです。

①共通の法令事項の過去の出題箇所がわかる

共通問題では、鉄道営業法などの法令から出題されますが、どこが重要か、どこが出題され易いか、把握して勉強した方が効率的です。
本講習会で配布される資料は、対象となる法令の文面と、過去に出題された部分が明示された箇所がわかるようになっており、大変効率的に勉強できます。是非入手したい神資料です!

②専門分野の基礎的な内容がわかる

受験の皆さんは、ある程度業務経験もあり、専門知識もあると思います。ただ、網羅的に学習する機会は少ないのではないでしょうか。
例えば、車両の電気システム担当の方は、ナダルの式をご存知でしょうか。電車しか所有していない鉄道事業者の方は、気動車の知識を得るのは難しいのではないでしょうか。

そこで自分の専門分野以外の鉄道車両の知識を網羅的に得られる資料が欲しいところですが。本講習会で得られる資料で取得可能です。
これらの専門知識は、マークシートの選択式の問題だけでなく、最大の課題である論文問題でも有効です。

③過去の論文問題の模範解答を大量にゲット!

鉄道設計技士の最大の課題は、1600字の論文ではないかと思います。1600字も何を書いたらよいか検討がつかない中、どう対策したら良いか悩む方もいると思います。

本講習会では、基礎的な論文の書き方や注意事項を教えてくれます。そのうえで、過去数年間のかなりの量の論文過去問の模範解答をゲットできます。
この模範解答は、かなり有効で、1600字をどのように埋めればよいかの道しるべとなります。

それだけでなく、この模範解答は、専門試験の良質な学習資料にもなります。②で述べた専門試験の説明資料はPPTだったりするため、なかなか覚えにくかったり、理解できず丸暗記しようとして失敗する場合もあります。その点、模範解答は、重要キーワードを文章で説明してくれるため、ストーリー的に理解できます。

「専門IIの論文試験までたどりつけない」「今年は共通と専門Iのみ(マークシート試験)だけ目指す」という方も、是非、論文の模範解答を見て勉強した方が良いと思います。

④他分野の専門知識を効率的にゲット!

鉄道車両を選択する方でも、共通試験には鉄道電気と鉄道土木の問題も少し出題されます。したがって、これらの知識も勉強が必要ですが、何を勉強したら良いか、専門外なので検討もつかない方もいるのではないでしょうか。

本講習会では、鉄道電気、鉄道土木の概要の資料もゲットできますので、それを集中的に学習すると効率的です。逆に言うと、それ以上の知識を得ようと鉄道電気、鉄道土木の学習をするのは、理想ではありますが、最短で合格するという観点では不要です。

電気、土木の更なる知識はエンジニアとして知っておいた方が良い知識ではありますが、まずは合格を目指して、鉄道車両の分野に重きを置き、効率的に学習しましょう!

講習会の概要

本講習会は、どうやって受講したらよいかについて、説明します。
その年度の講習会は、以下のサイトに4月上旬にアップされるようです。

講習会の値段は、約35,000円程度と高額ですが、それなりの価値はあります。この値段には、技術基準の書籍なども含まれており、必要な資料一式がそろう形となります。詳細はHPをご覧ください。

上記の学習資料をゲットするためにも、受講して損はないと思います。

学習素材② 過去問

皆さんもこれまで受験されてきたと思いますが、やはり受験合格には、敵を知ることです。すなわち、合格するには過去問の攻略が必須となります。

よく散見されるのは、上記の講習会資料だけ目を通して、本番に突っ込む人です。たいてい失敗します。過去問にしっかり取り組むことが重要です。

その重要な過去問の入手方法ですが、なんと、以下の鉄道設計技士のHPでゲットできます。

過去約10年分の過去問を取得できます。太っ腹ですね。
それでも試験が成り立つということは、いかに鉄道設計技士のカバーする分野が広く、出題の仕方が多様なのかを物語っているのではないでしょうか。

学習素材③解説 技術基準

「解説 鉄道に関する技術基準(車両編)」

鉄道の専門試験で必要となる技術基準の知識を得るには、技術基準の解説を読んで正確な知識を習得することが重要です。今後、鉄道設計をしていく上でも持っておいて損はない一冊ですので、是非ゲットしておきましょう。

2022年8月に第四版が出ています。変わっている部分もあるかもしれないので、最新版を持っておくことをお勧めします。


学習素材⑤ ワンポイント基礎知識

講習会があるのは7月ですので、それまで学習素材がないという方もいるかもしれません。

あまり知られていませんが、教えちゃいます。そんな時に便利なのが、ワンポイント基礎知識です。以下の鉄道総研のHPより入手できます。

「蛇行動と曲線通過性能」や「振子車両」など、鉄道設計技士でよく出題される重要テーマの解説もありますので、是非読んで習得しましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。鉄道設計技士の市販の参考書は現時点でありませんが、学習の素材はいくつかあります。

中には高額なものもありますが、エンジニアとして成長するには、一定程度の自分への投資も必要です。お金をかけたからこそ、「絶対に合格する」という気持ちが生まれ、勉強する気になり、「勉強したからには合格したい」と思うようになり、さらに勉強する、というプラスのスパイラルが生まれます。

是非、最短合格を目指し、今年こそは合格を勝ち取りましょう!

次回以降の記事

さて、学習素材を紹介しましたが、それが手に入った状況でも合格できないというケースが往々にしてあります。特に、講習会に3.5万円も払ったのに合格できないのは心底無念だと思います。

それは広い出題範囲と、マークシートから論文まで多岐にわたる出題形式を前に、効率的な勉強ができず、中途半端な状態で受験したケースではないかと思います。

そこで、今後の記事では、本連載の肝となる合格者の勉強戦略について解説していきたいと思います。

次回以降は有料記事となりますが、不合格になってまた来年26,000円払うよりは、多少の投資をしておいた方がトータルで経済的かと思います。もちろん、合格を保証するものでもありませんが、3か月で一発合格を果たした実際の学習方法を明かしていきたいと思います。

是非、今年こそは合格を勝ち取りましょう!

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