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明日のために続けるもの 手放すもの

保険
 
60歳になったとき、本当にこの世の中はうまく仕組まれているなと感じた。保険が満期を迎えたのだ。

 30代から働いていたので子供たちもまだ小さく将来の病気や怪我などで所得が無くなってしまった時のために生命保険に入った。 健康に不安があったわけではないが、「安心のため」という漠然とした気持ちだったのだと思う。
 もう1本は個人積み立て年金だった。毎月1万円、60歳満期というもの。入ったときは60歳が果てしなく遠かったので「満期には毎年いくらの年金になります」と説明されてもさっぱりピンと来なかったがせめてもの積み立て貯金の感覚で入ったのだった。
 どちらも銀行引き落としなので負担も感じずに続けられたが、なんと60歳を迎えた翌年の4月に満期となり個人年金が振り込まれた。煩わしい手続きもなく淡々と事務的に長い年月が終わった。
 生命保険も続いて解約した。子供も成人し所得も無くなるので所得補償のための保険はもういらない。これから病気になっても医療保険には入っているし、万が一大きな病気になったときも高額療養費制度で上限は決められている。
 日本の医療保険制度はとてもよくできた信頼の高いものなので、これからは備えを圧迫するような保険は不要である。


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