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『中身おじさん』というスイーツ女子と、『自分らしさ』語る黒人のインタビュー

私の職場にはとても可愛い女の子がいる。
そのうちの一人、キラリちゃん(26)が先日こう言った。

「私ィ、中身おじさんなんですぅ」

文章からわかる通りの、女子の喋り方でそう言った。

ミルクティー色の髪の毛と、携帯と飴ひとつしか入らなさそうな鞄。白とクリーム色のレースの可愛いドレスからは、細くて長い足が真っ直ぐ伸びている。

彼女は「都築さんって、双子座なんですねッ✨あッ!姓名的には風の星の人で(以下略)性格はこんな感じでぇ、こういう人生になりそうですね❤」と占ってくれたりする。

 占い好きの女の子、それがキラリちゃんの印象ではあったが、そんな彼女の口から『私は中身がおじさん』と宣言されたのだ。

私はすかさず
「おじさん要素無さすぎwwwwこ〇すぞwwww」
とつい素でツッコんでしまった。


さて、この世には自称おじさんの女性は沢山いるが、彼女たちは果たして『”中身”が”おじさん”』なのだろうか。

case1 :『”行動”が”中年男性とも合う”』

 いわゆる、焼き鳥屋行くアピールする女子は主にこれだろう。競馬女子、競艇女子などなど、例え本当に女性が行かない場所に足繁く通うとしても「私って中身おじさん〜」と発言してしまえばそれは競馬男性が「俺競馬好きだからもうおじさん」とは言わないのでやはり女性的なのだ。

case2 : 『”目線の先”が”男性ではなく可愛い女子”』

 こういうタイプは厄介だ。おじさんだけでなく、全ての男性に対して誤解がある。それは『男は若くて可愛い女子が好き』である。
 可愛い女子大好き!って言うのは若い女の証拠である。
おじさんは若くて可愛い女の子の事も、若い女の子の事も、女の子の事も好きなのだ。そしてそれはジロジロ見るほど勇気を持っていない。
本物のおじさんは繊細だ。
可愛い女子つい見ちゃうンだよね〜私って中身おじさんかも〜  は甚だしく女の感性だ。

case3 : 『”おばさん”になりたくない』

 壮齢の女性の中にも「私って中身おじさん」と口に出す人もいる。これはおばさんからの逃避だろう。
従って、逃避先はなんでもいいのだ。
「私って宇宙人かも〜(よく言われる〜)」とか
「私って中身男だから」とか言ってきた人たち。

個人的にはオジサンかオバサンか見分けつかない人が1番ヤバいと思うんだけどなぁ


話は変わって

訪日外国人へのインタビュー動画が溢れかえっているYouTube。
私が見たのは滞在3年目の黒人男性へのインタビューだった。

沢山の話の後、インタビュアーが「日本に住んで変わった事はありますか?」と聞いた。
それについて彼はこう答えたのだ。

他人を尊重することに関しては意識が変わったね。
ゴミの分別とか……
でも、自分らしくいたいから変わらない。

このインタビューを聞いて、列挙がおかしいぞと感じたのは私だけではあるまい。
他人を尊重/ゴミの分別→でも自分らしく
ここは日本人にとって相容れない、というか想像できない感性ではなかろうか。


行動をラベリングする本能?ルールを守る自由?

女子が焼き鳥を食べ、同性である女の子を見ることを
『中身おじさん』と表現するように
外国人の言う、自分が出すゴミをどう捨てるかすら
『自分らしさ』と表現する

その両方を見た時に、私は社会を感じる。

おじさんか自分かの名前を書いて、行動をラベリングしている気がする。きっとわたしも。

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