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【VISIONING VOICE Magazine #7】 「不採用から始まる新しい就活の形」 〜ABABA 久保駿貴さん~

NEXs Tokyoが主催する、ローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップが”次のステージ”に向かって羽ばたくために、サポートをしてくれる人やファンと繋がる番組VISIONING VOICEをインタビュー記事としてまとめたマガジン「VISIONING VOICE Magazine」 📖
「VISIONING VOICE」は日経グループとコラボし、次のステージを目指すスタートアップ企業の3つの「カクシン(核心・革新・確信)」に迫り、起業家の想いを深堀りします。

今回はDIVEコース(地域発)のスタートアップ、株式会社ABABA(アババ)代表取締役 久保駿貴(くぼ しゅんき)さんにインタビューさせていただきました!


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<登壇者プロフィール>
久保 駿貴(株式会社ABABA 代表取締役)
2020年岡山大学4年次に株式会社ABABA創業。最終面接まで進んだ学生を企業間で推薦し、採用もできるプラットフォームABABAを運営。第17回キャンパスベンチャーグランプリ(CVG)全国大会にて最優秀賞となる経済産業大臣賞を受賞。NEWS23 Nスタ、NHK、Abema Prime出演。日本経済新聞、神戸新聞、読売新聞、山陽新聞、Yahoo!ニュース、LINEトップニュース複数回掲載。
ABABA公式サイト:https://abababa.jp/home

新たなスタートへ導く「不採用通知」

最終面接の不採用通知が他社からのスカウトへ繋がるという今までにないサービスを展開し、就職活動に新風を巻き起こす株式会社ABABA(アババ)代表の久保駿貴さん。ABABAは、これまでの就職活動では評価されることのなかった最終面接に至るまでの学生の頑張りを評価し、次の就職活動への後押しをしてくれるサービスです。

久保さん:就職活動は面接に落ちると、すべてがリセットされてしまい、最終面接で落ちた場合、学生にとって約12時間が無駄になると言われています。心に与える影響も大きく、7人に1人が鬱になっており、より深刻なのは就活が原因で命を絶ってしまう人が年間100人から200人いるという事実です。ABABAはこうした課題を解決するために生まれた、最終面接で採用に至らなかった学生を企業間で推薦できる成果報酬型のサービスです。

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登録の流れとしては、まず企業から学生に不採用通知を送る際に、「これまでの評価を次に繋げることのできるサービスがある」とABABAへの登録を促していただきます。該当の学生が登録すると、その企業の最終面接まで残ったという記録、そして人事の担当者が任意で入力できる面接評価シートが企業間でシェアされます。登録企業は、その評価シートを見て学生にスカウトを送ることができるのです。また、学生からの自己申告で登録することも可能です。

従来のスカウトサービスとの大きな違いは、最終面接まで残った優秀な学生にフィルタリングされていることです。どの企業の最終面接に残ったかが分かるので、自社と親和性の高い学生にスカウトを送ることができ、ミスマッチを軽減できます。また、企業からのスカウトが学生のLINEに届くという業界初の仕組みになっています。学生にとって身近なツールであるLINEに届けることで、スカウトの開封率が91%という業界でも非常に高い開封率を誇っています。

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マネタイズの面では、1人採用で40万円という価格設定になっています。ユーザー企業は、160社から170社まで伸びてきており、そのうち上場企業が約40%を占めています。

【核心】就活後半の市場独占を狙う

―― 久保さんはABABAを学生時代に起業されていますね。起業した背景について教えていただけますか?

久保さん:大学1,2年の頃は普通の学生生活を送っていたのですが、大学生は意外と時間に余裕があるということに気づき、ABABAの前にも2つほどサービスを立ち上げていました。それまでは自分の課題を解決するためのサービスを展開していましたが、ABABAは友人が最終面接で不採用になり、落ち込んでいる姿を見て、最終面接まで頑張ったことは評価されるべきだと感じ、作ったサービスです。

―― 市場規模についてはどのように考えていらっしゃいますか?

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久保さん:新卒市場が1500億円と言われる中で、着目したのが約40%もある内定辞退率です。競合の多い市場ですが、4月以降の後半の時期に特化したサービスはありません。ABABAで狙っている市場が600億円あり、後半で採用するならABABAを使おうという認識が人事で広まれば、独占に近いところまでいけるのではと思っています。最終面接までのデータベースが溜まるので、今後はそこを活かした第二新卒や中途採用にも展開できたらと思っています。

―― 1,500億円のうちの600億円というのは大きいですね。競合の動きはどうでしょうか。

久保さん:大手の動きは常に脅威を感じていますが、ノーコードを使っていることで、開発スピードやユーザーの声を吸い上げた修正速度はどこにも負けない自信があります。また、現メンバーは強い思いをもっており、そうした思いに共感していただける企業を早い段階で増やしていきたいです。

【核心】最終面接までの頑張りを無駄にしない

―― 久保さんがアップデートしたい課題はなんですか?

久保さん:先程述べたような就職活動が引き起こす鬱や自殺といった社会課題は、日本全体として解消していかないといけないと考えています。ABABAが広まることで、不採用になっても企業が学生の背中を押し、みんなが前を向けるシステムに就職活動をアップデートしていきたいですね。学生には「あなたの頑張りは誰かが見てくれているんだよ」というメッセージを届けていきたいです。

―― 就活で落ちると、大好きな会社が大嫌いになることもありますが、ABABAを使えばそうならずに済みそうですね。

久保さん:そうですね。そうなれば、数年後に中途採用を受けに戻ってきたり、社会人同士として新たな取引に繋がったりすることもあると思います。

【確信】採用できなくても続く温かい関係

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久保さん:「不採用後も企業と学生の関係を良好で継続的なものに」していきたいです。人事も何度も学生とやりとりし、最終面接に送り出しているわけですから、「不採用でも応援している」という気持ちを学生に伝えられたらいいですよね。お互いに1人の人間として関係を築いていけるような、誰もが温かくなる就活のシステムを提供していきたいです。

―― 実際にABABAを通して内定が決まった方の具体的なエピソードは何かありますか?

久保さん:就活では学生時代で一番頑張ったことをよく聞かれますが、多くの学生にとって、まさに就職活動がその答えです。それなのに、就活が評価されるシステムはこれまでありませんでした。これはユーザーからの意見で初めて気づいたABABAの良さで、提供価値を実感すると共に、ユーザーの声の大切さを改めて認識しました。

企業間推薦で地方の人材流出を止める

―― これからどんな人に出会いたいですか?

久保さん:採用はどの会社にも関わることなので、ABABAを検討していただいたり、お役に立てたりすることがあれば嬉しいです。また、現在は岡山で多く導入していただいているのですが、地方で導入が進めば、地元で働きたいという人材を流出させないシステムを作っていけるのではないかと思っています。地方で人材を強くしたい企業や自治体ともぜひ繋がっていきたいです。

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番組ではその他にも、社名の由来のお話や、起業のより詳しいエピソードを聞くことが出来ます。youtubeアーカイブより視聴可能ですので、併せてぜひご覧ください!

次回はJUMP(東京発)コースのスタートアップ、株式会社遭遇設計 代表取締役 広瀬眞之介(ひろせしんのすけ)さんにご出演いただいた#33の記事です!

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