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立ち直れない人たちの物語が見たい、素晴らしきかな、人生。

映画、素晴らしきかな、人生。を観た。

誰かが経験した実話なんじゃないか、と思うくらい精巧に創られた映画だった。

これって本当にファンタジー?

人間を突き動かすものは何か?

それは love, time, and death である、と主人公のハワード(ウィル・スミス(52))は考えている。

人は、限られた時間の中で、愛する人、ものたちのために行動していく、と。

love

キーラ・ナイトレイ(35)演じる「love」は、どこにでもある。それは絶望の中にも、ある。これは、大好きな心屋仁之助さま(56)もおっしゃっていたこと。不倫の中にも、虐待の中にも、自分責めの中にも、愛はある。

愛があるから、やる。

death

ヘレン・ミレン(75)演じる「death」は、時間を有限なものにし得る最も強烈なもの。(当時70歳くらいだけど、お美しい!)

time

ジェイコブ・ラティモア(24)演じる「time」は限られた時間をどう過ごすか?という課題を突き付けてくる。time=life だから。

ちなみに、この映画では立ち直るちょっと手前が描かれるよ。

幼い娘(享年6)を難病でなくしたハワードの前に現れた売れない劇団の3人の俳優たち。

手紙をもらったら、やっぱり返事をしたくなる、この3つの概念たちが、ハワードに、想いを伝える。

なぜあるのか? なぜ居るのか? なぜ生きるのか? なぜ奪うのか?

たくさんの伏線

このコンセプト3人衆のいたずらっぽい感じが好きだった。そして、現実にも十分ありえるんじゃないか、とわたし(40)は思った。

立ち直れないわたし(40)。

わたし(40)は、このハワードみたいに、お金持ちじゃないので、走り続けなくてはいけないから、派手に壊れることはできない。

でも、いつかのトラウマがまだココロに深く刺さっていて、立ち直っていない自分(40)を時々感じる。

声高に「つらい」と叫んだり、誰かに相談したりしないけど、辛くて重い過去から中々抜け出せないうちに、新しい傷ができる。

不思議な感覚だ。娘(享年6)を亡くし、打ちひしがれているハワード(ウィル・スミス)を観て、なぜかほっとした。

「立ち直れない」なんて言い訳で、自分(40)は怠け者なんじゃないかと思うことがある。誰にも相談できないし、辛い、なんて言うものなら笑われるような人間関係しか築けないわたし(40)。走り続けないと生きられないわたし(40)。

傷と、ゆっくり自分のペースで向き合う

そんな時、ゆっくりこんな風にじっくり自分のペースで傷と向き合っているハワード(ウィル・スミス)を観て、なんだか癒された。

惹きこまれ、そして泣いてしまった上質な映画だった。


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